肩こり対策と気舎の話

一言に肩こりと言ってもいかり肩タイプなで肩タイプの2種類があり、タイプによって対策が異なるのだそうです。

自分がどっちのタイプか見分けるには鎖骨のラインを見れば分かります。

私自身はいかり肩タイプなので、いかり肩タイプよりの話になります。


自分の肩こりタイプの見分け方


鏡で鎖骨のラインを見たときに、身体の外側に向かって上向いていたらいかり肩タイプ、逆にハの字のように下がっていたらなで肩タイプとなります。

日本人にはいかり肩タイプが多いんだそうです。
肩が上がったまま硬直してしまっているので、猫背や巻型も併発しやすいです。

猫背になると呼吸が浅くなるので、自律神経にも影響が出ます。


原因となる筋肉と対処


いかり肩タイプ、なで肩タイプともに背中の筋肉の上下でのバランスが崩れることが原因となります。

特にいかり型タイプは上部の筋肉が硬直し、下部の筋力が低下している状態です。

具体的には、僧帽筋上部繊維と肩甲骨の可動に関わる肩甲挙筋が硬直し、僧帽筋下部繊維の筋力が低下することで肩甲骨が引き上げられたままになっています。

なで肩タイプは逆に、僧帽筋上部繊維が筋力低下しており、肩甲挙筋僧帽筋下部繊維が高曲することで肩甲骨が引き下げられた状態のままになっています。


基本的な対策は硬直した筋肉を解し、低下した筋力を鍛えることですが、これがなかなか難しいです。

筋力を鍛えるのは、まあともかく、固まってしまった筋肉を自力で解すのが難しいです。


気舎を使う


気舎穴(きしゃけつ)というツボがあります。
正式名称を最近知りました。(「兪府」と混同した解説サイトのお陰です)


随分前から、肩こりがひどい時に鎖骨の窪みを押すと、背中の肩甲骨あたりまで響くポイントがあったのでグリグリしていたのですが、どうやらそこがツボだったようです。


位置は、左右の鎖骨の合わせ目の凹みから、指3本分ほど外の上側です。

鎖骨の上側から、骨の後側に指を滑り込ませるように探ります。
背中側や腕に響く場所があればそこです。
右側を押すときは左手で、左側を押す時は右手でやるとやりやすいです。


理由は分かりませんが、ここを押すと肩甲骨が動かしやすくなり、自然に下げられるようになります。

もしかしたら肩甲挙筋が緩むのかもしれません。
もしそうだとしたら、なで肩タイプにも効果が期待できます。


びっくりするくらい姿勢が変わる


肩甲骨が下がると、胸の角度が変わります。
胸を張っているつもりも、反り腰になっている感じもしないのに、全然違う姿勢になります。

胸を張っている、というより肩甲骨が下がることによって胸骨全体が斜め上に押し上げられたという感じになります。

身体の前側、特にお腹が引っ張り上げられて、しっかり腹筋を使っている感覚もあります。

私は特別痩せ型でもポッチャリでもなく、よくも悪くも普通ですが、この姿勢で立つとサイドの腹筋がうっすら浮いて見えますし、腋に隙間ができて二の腕がスッキリします。


ただし、疲れる


ただ、この姿勢を長時間維持できません。

今までの不摂生が祟って、必要な筋肉が萎えてしまっているのだろうと思います。
初めてやった次の日には、軽く筋肉痛が出ました…。


1時間に5分でも10分でも気がついたときにやって少しずつでも筋肉を鍛えないとダメですね。

長年染み付いた身体の使い方のクセを直すには根気が必要そうです。