GSOMIA終了宣言破棄のための名分が欲しい(?)韓国さんの話

GSOMIA終了宣言から1ヶ月経とうとしていますが、日本が不動であることに懸念を示すような記事が出てきました。
発表直後は日本に対して「やってやった」感の強い報道が多かったことを考えると、やっと冷静になってきたのかもしれませんが、今更感が半端ないです。
※GSOMIA破棄発表直後の韓国メディア報道の雰囲気はこちら


中央日報さんからです。
日本語版に翻訳記事がありますので、一部抜粋で紹介します。

韓国は「日本の経済報復撤回→GSOMIA終了決定再検討」の論理を立てた以上、経済報復撤回を要求することによってGSOMIA回復の可能性に余地をおいているということにもなる。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官もこの日の国会外交統一委員会に出席して「日本が輸出規制措置を撤回することによって信頼友好が再び回復すれば再検討も可能という立場」と話した。

このようにGSOMIA終了発表直後は強硬だった政府の立場は次第に 「条件付き再開」 に傾いていく雰囲気だ。先月23日、青瓦台(チョンワデ、大統領府)の高位関係者は「GSOMIA中断決定を再検討はあるか」という質問に「そのような可能性はほぼない」と一周した。日本との信頼が消えた以上、原則的に翻意はないという言葉だ。 (中略)
必要なことは名分だが、日本が不動の姿勢だ。(中略)日本政府の事情に明るい国内外交筋も「日本は『GSOMIAはすでに終わった問題』という考え方が優勢だ。韓国が翻意しようがしまいが気にしないという雰囲気まである」と指摘した。

米国の積極的な役割を期待することもできるが展望は錯綜している。

中央日報「1カ月になろうとしているのに少しも動かない日米…GSOMIA「心肺蘇生」は可能か」より一部抜粋


つまり韓国側は自分たちがGSOMIA破棄の根拠としたものに縛られて動けなくなってしまったということですね。
どういう展開を期待していたのかは知りませんが、GSOMIA破棄をチラつかせることで、日本が手のひらを返したように謝ってくると夢想していたのでしょうか。

韓国さんだって、「GSOMIAはリアルタイムで情報を共有する意味はない」とか「米国との情報共有で事足りる」など言っていましたが、それはそのまま日本にも当てはまる理屈です。


それにしても「名分が必要だが日本が不動の姿勢」とか「米国の積極的な役割を期待する」とか…自分で始末を付ける、という発想にはならないようです。


韓国さんが言う所の「日本による経済報復」によって両国の信頼関係が毀損した、というのが韓国さんの理論だからこそ「日本が輸出規制措置を撤回→信頼友好が回復→GSOMIA再検討可能」という公式が出来上がるのでしょうけれど……そもそも論としてグループA(旧称:ホワイト国)は別に「国家間の信頼関係が強い国」という意味ではありません。

日本国内の管理規定に沿った枠組みの話なので、もし韓国が再びグループAに戻ったとしても、それで日韓の信頼関係が回復した、とは言えません。