BBCが分析する「日本の清潔さ」の話

大きな国際大会があると、日本のサポーターがスタジアムを掃除している姿や、選手がロッカールームを片付けて行く姿が話題になります。
絶賛開催中のラグビー・ワールドカップでは、出場チームがホスト国である日本へ示す敬意の一環として、ロッカールームの掃除を率先して行っている様子がSNSなどで発信されて話題になっています。
日本を訪れた外国人観光客の多くも、最も印象に残ったことに「清潔さ」を上げる人が多いです。
(日本の清潔さは公共の場に限定されている感はありますけどね…私的空間は結構荒れている人多いでしょ?)


そうしたことから、「なぜ日本は清潔か」に焦点を当てた記事が海外メディアでは度々取り上げられます。
大体は「学校の掃除の時間」に言及して終わります。
海外の学校では、生徒自身に掃除をさせるということをまずしないので、「なるほど、教育か」と納得されやすいのでしょうが、BBCがもう一歩踏み込んだ分析記事をあげていました。

日本の清潔さには 「風土」と「宗教」 が大きく影響している、というものです。


以下、記事からポイントとなる点を抜粋します。

  • 住民自身の意識。
    小学校から高校までの12年間の学校生活において、清掃時間は生徒の毎日のスケジュールの一部となっている。

  • 日本のような高温多湿の環境では、細菌が繁殖し、食べ物はすぐに痛む。
    衛生環境が良いことは健康に良いということ。

  • 仏教による影響。
    禅では、掃除や料理などの毎日の仕事を仏教を実践する機会と捉え、瞑想と同じく重要視している。

  • 神道による影響。
    仏教徒のすべてが日本ほど熱心にきれい好きでないのは、仏教伝来以前の日本固有の宗教である「神道」が清潔さを重視するため。
    西洋では清潔さは信心の次にあると教えられるのに対し、神道では清潔さは信心そのものと考える。
    仏教の清潔さの強調は、日本人がすでに実践していたことを強化したに過ぎない。


結局のところ、神道が清浄を重んじるのも日本の風土が高温多湿であったことが影響しているのではないかと思います。