首里城が全焼した話

自動消火設備が無かったとか…。


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正面の一番大きな建物が正殿です。
正殿の左側の細長い屋根が北殿、右が南殿になります。
7棟全焼ということは、正殿と屋根続きになっているところは全て燃えてしまったと考えて間違いないかと…。


4月には海の向こうでノートルダム大聖堂の火事がありました。
あのときも燃えたのは木造屋根部分です。
火災事故の後、しばらくメディアでは「火災から文化財をどう守るか」といった趣旨の記事が出ていたので、文化遺産建築のほとんどが木造である日本は他人事ではなく明日は我が身の気持ちで対策を取ってくれると期待していましたが……残念です。


世界遺産抹消にはならない

首里城世界遺産と紹介する場合がありますが、正確には世界遺産なのは城跡です。首里城の建物そのものは含まれていません。
今回焼失した建物は1990年代(確か92年頃…)に新たに復元されたものです。(元の建物は戦時中に消失)

建築物自体が世界遺産に指定されている城は兵庫県の姫路城と京都の二条城だけです。
その辺りを混同しないように注意が必要です。
建物が消失したとしても世界遺産取り消しにはならないはずです。


とはいえ、沖縄の象徴とも言える建物でしたので、ショックは大きいです。
私自身のルーツを辿れば縁がありますので複雑な気分です。悔しいと言うのとも悲しいと言うのとも違う、なんというか「やるせない」と言うのがしっくりくる感じです。

再建の動きが既に出てきていますが、今回の苦い経験を踏まえて、防火対策・消火設備を最重要課題としてしっかり検討して頂きたいです。