「旭日旗は軍国主義の象徴ではない」話

先日、アレクシス・ダデンさんが英ガーディアン紙に旭日旗について寄せられたコラムを紹介しました。(こちら

この記事への反論で「旭日旗軍国主義の象徴ではない」という外務省の報道官である大鷹正人さんの寄稿文が掲載されました。

それほど長い文章ではないので、全文和訳(一部意訳)で載せておきます。


日本の旭日旗軍国主義の象徴ではない


アレクシス・ダデンの旭日旗に関する意見書は、日本の誠実な過去への対応に対する誤解に基づいた議論を提示している。(日本の旭日旗には恐怖の歴史がある。東京オリンピックで禁止されなければならない,11月1日

第二次世界大戦終結70周年の安倍首相の声明(内閣の合意を得て出される)を見てみると、日本が歴史の真実に正面から向き合い、戦時中の行動に対する深い反省と心からの謝罪を繰り返し表明してきたことは明らかであり、この意見書はそれを認識していない。

旭日旗を抱くことが軍事史に誇りを持つことを意味する、というのは完全に誤った認識だ。旗のデザインは、出産や季節の祭りなど、日本の日常生活のさまざまな場面で広く使用されている。それは政治的意見の表現でも軍国主義の象徴でもない。

日本の海上自衛隊(MSDF)の船舶がアジア諸国の港に入港しており、最近では中国(2019)、シンガポール(2019)、フィリピン(2019)、そしてミャンマー(2013)、これらの国々から異議なしに旗を掲げている事実を指摘しなければならない。1998年と2008年にMSDFの船舶が釜山港に入港した際、韓国(ROK)からも異議は出なかった。

実際、戦後70年以上の間、旭日旗に対する異議は国際社会からは無かった。旭日旗に対する異議の多くは政治目的によるもので、最近になって韓国によって作られるようになった。オリンピックはそのような政治的操作に使われるべきではない。

ガーディアン紙「Japan’s rising sun flag is not a symbol of militarism(日本の旭日旗は軍国主義の象徴ではない)」より


長々と書いておられたダデンさんの寄稿文に比べると随分スッキリしていますが、必要最低限のポイントはきちんと述べられています。

日本では古くから庶民生活の中で広く用いられてきた意匠であること
戦後、問題視されていなかったこと
最近になってから、韓国によって問題が作られたこと

この3つがポイントですね。


大きな動きとして旭日旗の文化的意義を日本側から積極的に発信していくことももちろん大事ですが、こうした細かい所でチマチマ反論していくことも大切です。
モグラ叩きは大変ですけど、気がついたところだけでも叩いておかないと、野火のようにいつの間にか拡がってしまい、それが常識としてまかり通ってしまう怖さがあります。