「5年以内の関係改善はムリだけれど、20年以内には南北統一する」というソウル市民の意識調査の話

クリスマスプレゼントを予告していた北朝鮮ですが、特に動きは無かったようです。
韓国の一部報道では、これは北朝鮮の対米政策の転換を示唆したもの、とする見方もあるようです。(希望的観測に過ぎると感じるので、私は懐疑的ですが…)

そんな北朝鮮に対して、ソウル市民の7割が「南北統一が必要」という認識を持っている意識調査結果が出ました。


ニューシスの記事からです。

ソウル市民70%「南北統一が必要」..統一予想時期「20年以内」


「南北統一は必要だ」は、ソウル市民の回答の70%を超えたことが分かった。統一予想時期については「20年以内」との回答が最も多かった。

ソウル市が25日に公開した「ソウル市民南北交流協力意識調査」の結果によると、 統一が必要だとの回答が全体の74.2% と集計された。統一は「必要ない」との回答は25.9%を記録した。

今回の「ソウル市民南北交流協力意識調査」は、昨年12月に続き、1年ぶりに実施されたもので、満19〜69歳のソウル市民2000人を対象に行われた。調査時期は先月26日から今月3日までだった。

(中略)

統一予想時期については「20年以内」が25.6%と最も高かった。一方。統一が不可能だという意見も17.0%を記録した。統一後、最も期待される社会問題改善の分野では、経済成長率(35.4%)が1位に挙げられ、理念葛藤(31.3%)、失業率(18.8%)などが続いた。

ただし「南北関係の認識」などの質問には否定的な回答が優勢だった。5年以内の南北関係の展望についての問いには39.5%だけが「良くなる」と答えた。5年以内に北韓の改革・開放の可能性を問う質問には62.9%が「低い」と答えた。今後、北朝鮮の非核化の可能性については、71.1%が「低い」と回答した。

(中略)

また、ソウル市の南北交流協力事業が南北関係の改善と統一に役立つか、との質問には「助けになる」と「助けになっていない」がそれぞれ58.1%と57.2%となった。

ソウル市南北交流協力事業の中で最も優先すべき政策では「社会文化交流」が30.1%で1位を占めた。続いて、経済・産業20.1%、都市インフラ20.1%、保健14.7%などが後に続いた。南北交流協力事業において最も必要な事項としては、昨年に続き今年も「市民の支持と共感」が35.1%で1位を占めた。

(後略)>

ニューシス「서울시민 70% "남북통일 필요"..통일예상 시기 '20년 이내'([ソウル市民70%「南北統一が必要」..統一予想時期「20年以内」)」より


まとめると…

  • ソウル市民のおよそ70%が南北統一は必要
  • 25%が20年以内と考えている
  • しかし、5年以内の関係改善には半数以上が否定的で、7割は非核化も不可能と見ている
  • 回答者のおよそ半分が南北交流事業は関係改善の「助けになっていない」と認識している

こんな感じでしょうか。


「南北統一必要」と「非核化ムリ」の数値が近いのが興味深いです。
非核化せずに統一すべきということでしょうか?