「DMZに辺境貿易制度を導入しよう」という話

北朝鮮と韓国のDMZに、中国式の辺境貿易制度を導入しようという意見書が出されたそうです。

DMZ(DeMilitarized Zone)とは、日本語で非武装地帯と訳されます。
他国と陸地で国境が接しない日本では、いまいちピンと来ないかもしれませんが、軍事境界線の手前2キロがDMZにあたります。
半島で言うところの、いわゆる「38度線」とか「板門店」とか呼ばれているところが軍事境界線です。


「平和経済」政策を推進しようとしているムンさんが喜びそうな話です。


聯合ニュースの記事からです。

DMZ境界地域に中国式辺境貿易制度を導入しよう」


景気研究院は、中国の辺境貿易制度の特徴と事例を元に、韓半島適用法案を構想した「中国辺境貿易制度研究報告書」を発刊したと16日明らかにした。

研究を行った景気研究院専任研究委員は「同じ言語と文化を持っていながらも、長期間の交流が断絶したDMZ境界地域に中国が実施する辺境の貿易制度を導入する案を模索する必要がある」と提案した。

(中略)

南北分断で生活圏が分断された休戦ラインの15〜20km以内の境界地域住民の相互の生活必需品を中心に交易する試験貿易を導入し、境界地域所在の南北企業間の商品と労務人員、技術などを含む精算要素の自由な取引を推進する方針が必要だということだ。

これと共に、中国とカザフスタンの国境地域に推進した事業と類似した形態で、南北が共同で参加しDMZに第三国の国民と企業の参入も可能とする協力地区を構築しようという案も提案した。


(後略)

聯合ニュース「"DMZ 접경지역에 중국식 변경무역제도 도입하자"(「DMZ境界地域に中国式辺境貿易制度を導入しよう」)」より


ムンさんが14日に記者会見で述べた「南北関係は独自路線で行く」「もっと対話路線を進めよう」というメッセージに対して、北朝鮮からの芳しい返答は今の所ありません。

「平和経済」にしても、特にリアクションがあったことがありません。今回のもスルーされる可能性が高いのではないでしょうか。