韓国政府が北朝鮮に個人旅行が可能かどうか「検討中」だそうです。
現状、韓国人が北朝鮮に行く方法は二つしかありません。
一つは離散家族再開事業を利用する方法で、もう一つは中国など、北朝鮮と国交を持つの第三国を経由する方法です。
前者は観光事業ではありませんし、後者は「韓国人」に対して北朝鮮の観光ビザが発行された前例がありません。
実質、韓国人は北朝鮮に行けない状態なのですが、これを「自由な個人旅行」が出来るようにしたいのだそうです、しかも軍事境界線を陸路で超える案も検討されているのだとか。
確かに、もの凄く「映え」そうな画ではあります。
実現に対して韓国メディアの報道はかなり懐疑的で、おおむね「国連承認が必要」「事実上、米国承認が必要」という見方になっています。
ですがそれ以前に、北朝鮮の協力が不可欠です。
北は果たしてこの話に乗るのでしょうか?
私は可能性は低いと思っています。
というのも、過去の脱北者や工作員の中で所謂「洗脳」が解けた人たちは、その切欠が韓国の経済発展だったからです。
特に有名なのがソウルの夜景を見せた、という話です。明々と光るネオンは経済発展の象徴です。
国際宇宙ステーションから撮影された朝鮮半島の夜景を見ると、今でも韓国と北朝鮮の違いは一目瞭然です。
南の実体を知った人たちは、北朝鮮に疑心を抱くようになり、それが洗脳が解ける切欠になりました。
仮に韓国人の自由な個人旅行が可能となれば、北朝鮮人と韓国人が直接接触する機会が増えることで体制のあり方に疑問を持つ北朝鮮人が増える可能性があります。
体制を維持することを国是としている北朝鮮が、そんな危険を犯すでしょうか?
自分たちの管理下での接触以外は嫌うと思うのですが、どうでしょう。