何の進展もないと分かっていた日韓局長級会談の話

新型コロナウィルスの報道の陰でこっそり(?)日韓局長級会談が開かれていました。
ほとんど報道されていないのは、新型コロナウィルスの報道が活発ということを差し引いても、新しいことが何もなかったからという方が要因として大きいと思います。
まあ、分かっていたことですけどね。逆に進展があったらビックリします。


会談時間は2時間40分(ソース=聯合ニュース)。通訳を挟んでいること、新型コロナウィルス関連の話をしていることを踏まえれば、実際の発言時間はその半分くらいでしょうか。
それぞれの持ち時間がさらにその半分とすると40分程度ですか。お互いの要求と、それに対する他方の見解の説明だけで終わりそうですね。

これに対してカン・ギョンファさんは国内メディア向けの記者会見で輸出規制(制限)の撤廃について「我々の望みどおりに進んでいない」という趣旨の発言をされたそうです。
昨年は「韓日は了解した」と一方的に発表していたのですが、シレっとトーンダウンしています。


ソースは中央日報の日本語記事です。

  • GSOMIAはいつでも終了できる。
  • 政府は司法手続きである(日本企業の資産)現金化に介入できない。

主にこの二点について述べています。

GSOMIAは輸出制限に対するカードとして、司法手続き云々は徴用工問題へのカードとして提示しているわけですが、正直、後生大事に握りしめているカードとしては弱くないですかね?


まず、GSOMIAはいつでも終了はできません。1年継続の契約なので、11月になったら延長 or 終了の判断になるものです。
そしてこれは韓国の安全保障にも直結する話なので、諸刃の剣です。


現金化(徴用工問題)は、徴用工訴訟でも慰安婦訴訟でも原告側が主張しているのは既に賠償でも真正性のある謝罪でもなく日本の国家主導による人権犯罪の認定です。
国際的にこれを認定させることが目的になっていますし、ムン・ヒサンさんの発言にも見られるように、仮に賠償やそれに准じる(自称)被害者救済措置が行われたとしても「日本の責任は消えない」と市民団体あたりに言われるでしょう。

そうすると韓国政府はどうすると思いますか?
カン・ギョンファさんが今回「政府は司法手続きに介入できない」と言ったのと同じように、「市民団体がすることに政府は介入できない」と言うのではないかと予想します。


交渉の窓口として政府が機能するのは、国民主権国家において主権の行使を政府が委託されているからです。
国家間の合意が尊重されるのも同じ理由です。

ところが韓国という国相手では、それがいとも簡単に覆されてしまいます。
それが韓国における「民主主義」なのですが、それは主権国家として政府が機能していないことを意味します。


「政府は介入できない」、この一言は韓国政府相手に交渉したとしても「何の意味もない」と言っているようなものです。