「日本不買のお陰で韓国は助かった」という主張の話

横浜に停泊中のダイヤモンド・プリンセス内のコロナウィルス感染者は8日の時点で64人です。
この人数は日本の国内感染者には含まれません。日本に着く前に香港で降りた中国籍の男性から感染が始まったと見られるためです。

未だ3700名を超える方が大変な思いをされています。
検疫が始まってからもバイキング形式の食事が行われていたり、映画の上映が行われていたりと、対応の拙さから感染が拡大した可能性もあり、そうした点を批判する記事などもチラホラ目にしています。

「問題点の指摘」や「現状を伝える」というまっとうな視点での記事は大いに結構だと思うのですけれど、なんかコレは違うと感じたのが「日本不買運動のお陰で韓国は助かった」という主張です。
とにかく何としてでも日本不買を正当化しなければならない、賛美しなければならない、という意識みたいなものを感じます。


中央日報の記事からです。
元記事は長文ですが、まあ言いたいのはここだけだろう、という部分のみ引用しました。

「日本不買が韓国を生かした」・・・釜山パスした恐怖の日クルーズ


(前略)

保坂祐二世宗大教授は6日、tbsラジオ「キム・オジュンのニュース工場」で「このクルーズ船はかなり有名である。そのため、不買運動がなければ、より多くの韓国人が乗った可能性が十分にある」とし「日本の横浜を出発するクルーズ船は釜山に降りる場合もある。今回は釜山によらなかった。日本不買運動が私たちを保護したと言える」と主張した。

(後略)

中央日報「"일본 불매가 한국 살렸다"···부산항 패스한 공포의 日크루즈(「日本不買が韓国を生かした」・・・釜山パスした恐怖の日クルーズ)」より一部抜粋


前半は長々とダイヤモンド・プリンセスの説明に要し、後半は他国籍のクルーズ船への検疫対応について書かれています。
が、この記事の言いたい部分は恐らくここで、日本不買の正当性を主張しているのだと思います。


クルーズ船には韓国人も乗っているはずですが…「日本不買」に参加していなかったこの人たちは、保坂さんの基準では「韓国人ではない」ということになるのでしょうか?
それとも、「日本不買」に参加しなかった裏切り者への当然の報い、ということでしょうか?