輸出規制を撤回しないのは日本の「時間稼ぎ」という主張の話

GSOMIA終了の停止は、韓国が日本に「猶予」を与えてやっている、という設定になっています。

そもそも「ホワイト国」に韓国が入っていたのは、日本側が独自に運用しているルールに基づいた優遇措置…謂わば免除(許可)です。
ですから、韓国が輸出管理制度を改善したとしても、新たに許可を与えるかどうかは日本の勝手です。
ですが韓国にしてみれば、韓国に与えられた当然の権利(特権)という認識なので「現状回復せよ」という話になるんでしょうね。


ハンギョレの記事からです。

本の時間稼ぎに…「GSOMIA」を再び悩む政府


日本が対韓国輸出規制措置の解決に消極的な態度で「時間稼ぎ」をするのに対し、この問題の解決を条件に終了を猶予した韓日軍事情報保護協定(GSOMIA・ジーソミア)を当初の原則通り終了しなければならないのではないかという議論が政府の中で出てきている。輸出規制と関連し「ホワイトリスト」(輸出審査優遇国)復帰はもちろん、半導体コア材料の輸出に対する規制の前面撤回など、昨年「7月1日以前の水準」に戻ることを前提にGSOMIA終了を猶予したが、日本政府の措置が不十分であることが、政府の判断だ。
政府はGSOMIA終了延期が「条件付き」という点を強調し、日本の対韓国輸出規制の撤回を12日に改めて要求した。外交部当局者は「昨年11月22日、日韓両国間の合意の趣旨に基づいて、日本政府に私たちに対する輸出規制措置を早急に撤回することを再度促す」と述べた。

(後略)

ハンギョレ「일본 시간끌기에…‘지소미아 종료’ 다시 고민하는 정부(「日本の時間稼ぎに…「GSOMIA」を再び悩む政府)」より一部抜粋


2月6日にカン・ギョンファさんは「GSOMIAはいつでも終了できる」と言及し、12日には外交部が再び「GSOMIA終了延期は一時的」という点を強調しています。

ところで、この記事のどこにも「日本に公式に伝えた」という話が出てきていません。
匿名の政府関係者、外交部関係者が記者に漏らしただけです。
6日のカン・ギョンファさんの発言も、外信の居ない国内メディア向けの記者会見の場で出た話であって、公式に日本に伝えられたものではありません。

「早く輸出規制を撤回しろ。出ないとGSOMIAを破棄するぞ、いつでも出来るんだぞ、本気だぞ、いいのか?いいのか?」と、時間稼ぎをしているのは、むしろ韓国側に見えるのは私だけでしょうか?


ちなみに、昨年11月の合意内容ですが、韓国発表と日本発表は食い違っています
韓国は「日本の発表が合意内容と違う」といい、後に「日本は謝罪した」と主張していましたし、日本は「何も違わない。謝罪した事実はない」と主張しています。