日韓局長級電話会議16時間…原則維持の話

日本の輸出管理強化をめぐって日韓の局長級による8回目の政策対話が行われました。

16時間という異例の長時間会議だったそうですが、結局何も変わっていないようです。


ノーカットニュースの記事からです。

コロナ19によりこじれた日本の輸出規制…立場の違い相変わらず、長期化するもよう


コロナ19で韓日関係がさらにこじれつつ、日本の輸出規制が長期化する見通した。韓日輸出管理当局が第8回韓日輸出管理政策対話で明確な結論を下せず、日本の輸出規制解除は見通しがつかなくなった。

産業通商資源部と経済産業省は10日午前10時からテレビ会議で第8回政策対話を開始した。

会議は同日午後6時終了予定だったが、終了予定時刻を8時間ほど過ぎた11日午前1時50分になってようやく終了した。会議が遅れ、会議終了後行う予定だったブリーフィングも中止された。

両国は具体的にどのような言葉が出たのか明らかにしなかったが、このように会議が長くなるのは韓国と日本が立場の違いをなかなか縮められなかったためと推測できる。

11日、両国が配布した資料には、原則的な立場が入れられていた。双方は、「今後3品目とホワイトリスト(白国*1)、通常兵器キャッチオール、輸出管理組織・人材補強など、これまで輸出当局が議論してきた両国の懸念の解決に貢献するための対話と疎通を続けていくことで合意した」と説明した。

(後略)

ノーカットニュース「코로나19로 더 꼬인 일본 수출규제…입장차 여전, 장기화할 듯(コロナ19によりこじれた日本の輸出規制…立場の違い相変わらず、長期化するもよう)」より一部抜粋


韓国メディアでは何度か、「日本が指摘した問題点は解決した」とする報道を目にしましたが、指摘されなければ解消されていなかったわけですし、輸出管理強化以前にも何度か指摘しても解消されていなかった、という前科があります。
日本側が優遇措置復活を認めるかどうか、慎重にならざるを得ないわけです。


ところで、相手国側から「うちはお宅の輸出管理に合致している。優遇措置をするべきだ」と売り込んでくるのは珍しいことのように思えますが、どうなんでしょう?
韓国メディアの報道では、日本の輸出管理強化(彼らの言う輸出規制)による韓国企業への影響は「ない」そうです。
ならこのままでも良くないかと思うのですが…どうも、対抗措置として出された韓国側の輸出管理強化を取り下げたいのでは?と思えてきました。

というのも、戦略物資を輸出する際には認可を取得しなければならないのですが、昨年9月の時点で認可を取得している韓国企業は164社と報道されていました。
同じ頃、認可を得ていた日本企業は1300社あり、韓国企業側への負担を懸念する報道が出ていました。

今どうなっているのか分かりませんが、状況が変わっていないのであれば、CP認可を取っていない韓国企業にとっては、韓国の輸出管理強化が邪魔になっている可能性があります。


*1:日本の現行制度では「グループA」に相当。