実際に韓国で特別入国検査を受けた人の話

日本国籍を取得した在日3世の方が、韓国人の奥様の出産に立ち会うために韓国に入国した際の「特別入国手続き」についてSNSで発信されたそうです。

この人には恐らくこの韓国の措置が素晴らしいものに見えたのでしょう、「日本のマスコミが嫌韓ではなく、これらの情報を送信してくれれば良いのに」的な感想を述べられています。

私は正直、ゾッとしましたけどね。 これは検疫ではなく「監視」です。この辺りの許容範囲は人によって意見が分かれそうです。


聯合ニュースの記事からです。

SNS世界]日本国籍同胞3世の経験した韓国の「特別」入国手続き


新型コロナウィルス感染症(コロナ19)の国内流入を防ぐために、中国・日本・イタリアなどからの入国者に対して検疫を強化した特別入国手続きが開始された中で、日本国籍ネチズンが韓国に入った経験をSNSに共有し関心を集めている。

去る11日、仁川国際空港を通じて入国した金山浩平(金山浩平・47)氏は、自分が経験した特別入国手続きについて映像や写真、過程別の簡単な説明をツイッターに載せた。

(中略)

金山氏によると、特別な検疫手続きの対象国から来た入国者は、飛行機から降りるとすぐ、空港検疫に直行した。

スマートホンに「自己診断」アプリケーション(アプリ)を入れてパスポートの情報と滞在場所の住所、電話番号を入力した。続いて、当日体調をアプリに記録した申告書を提出した。

その後、検疫官と面接を経て、特別検疫申告書を提出し、自己診断アプリを携帯電話に入れたかを再度確認された。

(中略)

彼は「特別検疫対象地域から入国した人は、毎日自己診断の結果をアプリを介して送信することが義務付けられる」と12日午前9時、13日午前10時、14日午後12時49分に自己診断提出を完了したと書いた。

聯合ニュース「[SNS 세상] 일본 국적 교포 3세가 경험한 한국의 '특별' 입국 절차([SNS世界]日本国籍同胞3世の経験した韓国の「特別」入国手続き)」より一部抜粋


「自己診断アプリ」と称していますが、このアプリにはGPSが仕込まれています。
滞在中の動きがすべて記録され、いざ感染が確認されれば公開されます。

韓国国民であれば「自宅隔離」を命じられた市民を監視するために試験的に導入されたもので使用は強制されません。ですが、検疫強化した特別入国手続きが必要な国からの入国者は「感染予備軍」として予め導入を義務付けられるようです。
個人情報の塊であるスマホに不用意にアプリを入れることに対して、強い忌避感を持っているので嫌な感じがします。データがいつまで、どのように管理されるのかも不明です。

現在はAndroidアプリのみでiPhone向けは20日にリリースされるらしいんですけど、iPhoneユーザやスマホを持っていない人はどうしてるんでしょうね?


もちろん、大事の際に個人の権利がある程度ないがしろにされるのは致し方ない面もあるだろうとは思います。

ですが今回のコロナ事態がそれほどのものとは私には思えません。
感染のリスクを負ってまで広域移動したいのであれば、この程度の「監視」には耐えるべきかもしれませんが…韓国の措置は私にとっては真似したい「素晴らしい」ものには映りませんでした。

まあ、こんな状態で韓国に行こうとは思わないので、どうでも良いっちゃ良いんですが…こんなこと日本のマスコミに報道されてもドン引きするだけで「日本にも導入して」とは欠片も思いません。


この方のツィートをザーッと流し読みして受けた印象は「PCR検査至上主義者の方」です。検査数と感染者数の推移には興味があるようですが、死亡者数や検査精度についてはあまり頓着しないようです。

また、陽性率という謎の数値を持ち出しています(多分、検査母体数と陽性結果数から導き出したものと思われる)が、日本と韓国ではそもそも検査対象者が陽性である可能性が異なります。
日本は基本的に症状がある人、あるいは濃厚接触者への検査ですから、陽性率は高くなります。一方の韓国は自由検査ですから、陽性率は低くなります。

そうして導き出した基準の異なる陽性率を使った単純な算術計算で感染者数を予測することに意味はありません。
それよりも死亡者数を比べた方がよっぽどハッキリします。

私とは随分物の見方や見え方が違うようです。

※陽性率とやらを使って「日本は潜在感染者を隠している」とはやるけれど、複数の国のデータで算出できる死亡率を使って「韓国は死亡者数を隠している」は何故かやりません。
 日本の数字は信用できないけれど、韓国の数字は信用できるとする根拠はなんなのでしょう?
 つまるところ、彼らは初めから日本に対して一定の先入観を持って数字を見ているわけです。その先入観に合うように修正する変数として陽性率を使うわけです。
 「日本はある程度適切に処置している」とする人たちの方がよほど素直にそのまんまの数字を見てフェアに判断しています。


ところで、一度検査して「陰性」が出ても収束宣言が出されるまでは定期的に検査し続けないと意味ないですよね。その後どこで感染するか分からないのですから。
検査頻度はどのくらいが適切でしょう?一週間に一回?3日に一回?それとも毎日?

検査したがる人たちはその当りはどう考えているんでしょうか?
私は検査は確定診断にのみ必要と思っているので、検査する必要性を全く感じないもので、その辺りの感覚がよく分かりません。