イタリアの国立衛生研究所の調査によると、陽性患者の約60%が男性で、男性の死者の割合は70%を超えることが分かったそうです。死者の数は女性10人に対し男性24人と、実に2.4倍です。
韓国の場合、陽性患者の割合は女性の方が多いです。宗教行事による集団感染では参加者の多くは若い女性だったと言われています。
しかし、その韓国においても死者の約54%は男性だったというデータが出ています。
中国、フランス、ドイツ、イラン、イタリア、韓国の6カ国のデータのみの調査ですが、それでも6カ国全てで男性の方が死亡率が高く出たということで、信憑性のありそうな話です。
これは生物学的な要因というより、生活習慣に顕著に現れる男女差だろうと思われます。
女性的、男性的というのを偏見と嫌がる人もいますが、実際男性の喫煙者は女性の約5倍、飲酒量も女性の約5倍という、性差による違いが傾向として見られます。
恐らく、こうしたライフスタイルの違いが影響しているものと思われます。
しかし…欧米は死にすぎでしょう。
欧米で本格的な感染が拡大する前にお隣のメディアが、各国の感染者数・死亡者数をグラフにまとめていた記事に付いたコメントに「こうやって見るとアジアが優秀」というものがありました。
優劣で語るような話ではないので少々複雑ではありますが、一理あるかもしれません。
◆10万人あたりの死亡者数(3月25日時点のデータ)
国・地域 | 人数(人) |
---|---|
イタリア | 10.33 |
スペイン | 5.74 |
イラン | 2.41 |
フランス | 1.64 |
英国 | 0.63 |
韓国 | 0.24 |
中国 | 0.23 |
米国 | 0.20 |
ドイツ | 0.17 |
日本 | 0.03 |
豪州 | 0.03 |
※一部、中国やイランの発表を不審視する向きもありますが…少なくとも現状WHOに上がっているデータでは、10万人あたりの死亡者数で見ると韓国は中国を抜いています。
それにしても、イタリアやスペインは死にすぎですし、英国、フランスもどんどん増えています。ドイツは少ないと言っても既に死者の数は149人で韓国の126人を越えています。(10万人あたりの死亡者数ではまだドイツの方が少ないですが)
基礎疾患の有無で状態が大きく左右される、というのは分かってきていますが、ブルームバーグによる「健康な国指数」で世界で最も健康な国はスペイン、2位がイタリアになっています。その2カ国の死者数が1日で数百人規模で増えていますから、本人の健康問題以外の要素が大きな変数になっているか、ブルームバーグの指数に欠陥があるかのどちらかです。(トップ10のうち6カ国が欧州の国である時点でお察しかもしれませんが…ちなみに日本は4位)
これだけ差があると、ラテン系はコロナに対する免疫力が弱く、アジア系は比較的強い、と言われたら納得してしまいそうな気もします。
実際の所どうなのか分かりませんが、女性であろうが、日本で死者数が少なかろうが、収束まで油断せず、最低限の注意はしましょう。