青瓦台が新規感染者数の規模を小さく見せようとしている?疑惑の話

韓国では大統領府のHP上でコロナの新規確定者数をグラフで発表しているのですが、確定者数の増加を意図的に少なく見せるようにしているのではないか、という指摘が出てきました。

日付をX(横)軸に取っているのですが、その日付が毎日ではなく、一定日毎でもなく、バラバラなのです。
新規確定者数が前日の人数を上回った日の多くが抜けていて、折れ線グラフはキレイに右肩下がりから横ばいになっているように見えます。
実際は百人近く前日より多く新規確定者が出ている日もあるので、こんなキレイな下がり方はしていません。

また、グラフの開始日が日別の新規確定者数が最も多かった2月29日(916人)に設定されているため、100〜200人程度であればグラフの下側に張り付いたような位置になります。

これらのことは、新規確定者の規模を小さく見せようと、錯視を狙った印象操作ではないかという疑いです。


ペンアンドマイクの記事からです。

青、今度は中コロナ国内の毎日の確定者グラフ歪み論議...X軸の間隔好き勝手に、錯視誘導


ムン・ジェイン青瓦台」が中国発武漢肺炎(コロナ19)の国内の毎日の確定者発生の推移を、まるで「下降曲線にだけ乗って降りてきたかのように」歪曲したグラフをホームページに揚げたという論議が起きている。政府が政治的宣伝のためにグラフを歪曲する事例が既に「常習」という批判が出るほどである。

青瓦台は10日からホームページに「コロナウィルス感染症-19現況」を掲載して日々更新している。その中の「国内動向」のグラフは、30日時点で毎日の新規確定者の表記を、3月1日(512人)から開始して、4日、7日、10日、13日、16日、19日、23日、26日まで3日、または4日間隔で横(X)軸変数が設定されていたし、以後の27日、28日、29日は毎日の単位が表記された。

しかし、わずか3日前(27日)だけでも、グラフのX軸の間隔が異常だった。一部のメディアとオンライン・コミュニティなどで操作論議が提起されるほどだった。この時まで大統領府は毎日の確定者が最も多かった2月29日(916人)を出発点として捉えた3月4日、7日、9日、14日の確定者数をグラフに表記した。日付の間隔が最小は2日、最大は5日とデコボコなのにグラフは間隔が一定かのように描かれていた。

この過程で、3月3日(前日476人→600人)、6日(438人→518人)、11日(131人→242人)など、前日に比べて毎日の確定者が増加した日は全て抜けた。毎日の確定者が100以上増えて再び600人台になったり、200人を超える区間に再突入した事例があったのに、青瓦台の折れ線グラフは「そのようなことのないように」描かれたものである。〜(中略)

このような状況で27日、グラフの問題点を指摘する報道が出た直後、青瓦台はX軸の日付の間隔ができるだけ3日を基準に一定に見えるよう修正した。しかし、グラフの開始点である2月29日(916人)だけ抜かなかった。これにより「確定者が最も多かった日を開始点にすることによって確定者の減少を強調することができるという点を狙った操作」という趣旨の批判報道が30日午前に重ねて出るとすぐに、青瓦台はこの日から2月29日を除いた国内動向を紹介しているものと見られる。

しかし、差し替わったグラフでも3月3日、6日、11日はまだうまい具合に全て抜けていて、ホームページを見た市民はコロナ確定者数が「10日以降すべて200人未満の区間で小幅下落と反発をしているかのように」統計を読み違える余地を残していた。

(後略)

ペンアンドマイク「靑, 이번엔 中코로나 국내 일일확진자 그래프 왜곡 논란...X축 간격 입맛대로, 착시유도(青、今度は中コロナ国内の毎日の確定者グラフ歪み論議...X軸の間隔好き勝手に、錯視誘導」より一部抜粋

f:id:Ebiss:20200330190532p:plain
アジア経済報道された27日時点のグラフ

f:id:Ebiss:20200330190622p:plain
25日までの実際の新規感染者数増加のグラフ

f:id:Ebiss:20200330190600p:plain
青瓦台HPに掲載されている30日夕方時点のグラフ


確かに、全体的な傾向をざっくり捉える、という意味では問題はありません。間違いなく右肩下がりに下がってきていますから。
でもここから「傾向」を読み取るのはデータを見た側のすることですから、公開する側は勝手にデータを加工せずに全日程データを載せるべきですね。「何を読み取って欲しいか」を事前に限定したデータ公開に意味はないです。


毎日のデータで見ると、特徴として二つのことが分かります。
ひとつは、ストンと下がった後にヨコヨコが来る、ということ。このヨコヨコ期間はある程度状況が安定しているタイミングと思われます。改善するにしても改悪するにしても、大きく動く前の時点。謂わば、嵐の前の静けさ的な。安定していても油断できない時期と言えます。

次に、前日確定者数を上回った日、3月3日、6日、11日、19日、21日…この日は何なのかというと、21日以外は週の中日の平日です。
コロナの潜伏期間が言われているように8日〜10日前後であるならば、ここで症状の出た人たちは週末に感染した可能性があります。

他には、可能性の一つとして週末に病院が閉まっていて受診できなかった人たちのシワ寄せが考えられます。これを純粋な「増加」と考えるのか、その前後の日に振り分けて均してしまって良しとするかでグラフの見え方は変わるでしょう。


個人的に、シワ寄せであれば均してしまって全く問題無いと思いますけれど、やはり週末に感染した可能性が高いのでは無いかと思います。

日常生活の中で顔を会わせる人はそうそう変わりませんから、今まで平気だったのに突然感染することって考えにくいと思うのです。(よほど不特定多数に接触する職業でない限りは)
となると、常と違う人と接触する機会が増えるのは週末の外出の可能性が高いのではないでしょうか。