北朝鮮が韓国とのすべての通信を遮断した話

急展開です。
ビラ配りにグチャグチャ言っていることは知っていました。
わざわざ「言い掛かり」を付けようとしているような?必要以上に挑発的なような?…ちょっとした違和感があったのですが、面倒くさかったので もう少し動きがあるまで待っていようと思っていたら、いきなり動きすぎました。

韓国は北朝鮮のご機嫌取りに「ビラ禁止法」まで提案しましたが、それに対しても「犬夢を見ている(超訳:馬鹿じゃないの)」として全く取り合っていません。


ニュース1の記事からです。

北、南韓を敵と見て通信線から切った…困惑する政府


北韓は9日、青瓦台ホットラインを含む南北すべての通信・連絡線を遮断し、対南業務を南側を敵として規定する「対敵事業」に変えると発表し、我が国への圧迫攻勢を強化している。

(中略)

労働新聞は「2020年6月9日12時から北南共同連絡事務所を通して維持してきた北南当局者間の通信連絡線、北南軍部者間の東西通信連絡線、北南通信試験連絡線、労働党中央委員会本部庁舎と青瓦台の直通通信線を完全に遮断・廃棄する」と明らかにした。それとともに 対南事業を敵対事業(敵視戦略)に切り替える と付け加えた。

(中略)

北韓が「対北ビラ散布」に対する南韓当局の対応を問題視し、最初の措置として言及した南北連絡事務所の閉鎖を実施すると同時に、全ての通信チャネルの遮断手順を踏む意志を見せた。北韓が南北関係で危機感を造成することにより、主導権を握ろうとする意図との分析が出ている。

(中略)

統一部は「南北間の通信線は疎通のための主な手段であるため、南北間の合意に基づいて維持されなければならない」とし「政府は南北合意を尊守し、韓半島の平和と繁栄のために努力する」との立場を示した。国防部も「状況を見守る」と述べた。
政府は今回の北の動きに動揺せずにじっくり状況を見守るという戦略を立てたものと思われる。

(中略)

キム・トンヨプ慶南大極東問題研究所教授は「北韓の次の措置は、金与正(キム・ヨジョン)第1副部長が述べた3つの南北共同連絡事務所の閉鎖、南北軍事合意破棄、開城(ケソン)工業地区の完全撤去の順に進められるだろう」とし 「南北軍事合意破棄は言葉だけではなく行動に移すこともありえる」 と述べた。

(中略)

文在寅大統領は5月「米朝対話だけを見ずに南北協力事業を推進する」と明らかにし、独自の南北協力に注力する意志を見せた。これと関連し、東海北部線の推進、南北交流協力法の改正、5・24対北措置の実効性喪失という立場表明、統一部長官・次官の国境地域訪問などで南北協力事業の始動を掛けた。
しかし、協力事業は北韓の呼応がない限り推進が不可能である。この日、労働党新聞は「南韓当局とはこれ以上向かい合って座ることも、議論する問題もないという結論に達した」と報道した。

(後略)

ニュース1「北, 남한을 적으로 보고 통신선부터 끊었다…당혹스러운 정부 (종합)(北、南韓を敵と見て通信線から切った…困惑する政府)」より一部抜粋


「動揺せずに見守る」…って戦略なの?

ただちに軍事衝突が起こる、というようなことは可能性として低いと思いますけれども、予断は禁物です。挑発行為はエスカレートするかもしれません。


間もなく6月25日です。
1950年のこの日、キム・イルソン率いる北朝鮮軍が事実上の国境であった38度線を越えて南侵、朝鮮戦争が勃発しました。
そのタイミングでの軍事合意破棄チラつかせ…まあ、ワザとでしょうね。