日本米「不買」ならぬ「不作」推進の話

日本不買運動の一環で、日本品種のコメの作付面積を減らす動きが出ているそうです。

どうも農家の自己判断ではなく、農村振興庁という農林水産庁傘下の国家行政機関による推進のようです。


韓国で栽培されている日本の品種のほとんどは既にロイヤリティが切れているものです。

さらに、韓国は日本からコメをほとんど輸入していません。(日本米の主な輸出先は香港、シンガポール、台湾、米国など)

そのため日本への実害はほぼ無いと思われます。単に韓国人の自尊心(?)を満たすのと引き換えに、自分たちで選択肢を狭め、日本産品種を生産していた農家さんが(品種の切り替えなどで)負担を強いられるだけのことです。それを国家主導でやろうとしているわけです。


京郷新聞の記事からです。

アキバレ・コシヒカリ・ひとめぼれなど、日本米の品種「退出」の推進


(前略)


農村振興庁は国内で栽培されている日本の稲品種を私たちの稲の品種に置き換えていくことにした、と6日に明らかにした。まず、現在5万6000haある日本稲の品種の栽培面積を2024年までに1万ha以内に減らしていくことにした。


昨年基準の韓国全体の稲作栽培面積のうち、アキバレ、コシヒカリ、ひとめぼれなど、日本品種の栽培面積は全体の約9%(6万5974ha)と集計された。品種別では、アキバレが5万2527haと圧倒的に多く、続いてコシヒカリ(1万1266ha)、ひとめぼれ(1846ha)と続いている。


(中略)


日本の稲品種の退出が最も積極的に推進されているのは、韓国の代表的なコメ生産地である京畿道利川(イチョン)である。

農業振興庁は利川市と共同で開発したヘトゥル*1と充実米でこの地域の日本品種を追い出すことにした。まず「コシヒカリ」と「ヒトメボレ」はヘトゥルに100%置き換えて、アキバレは段階的に充実米に替えていく予定である。


(後略)


京郷新聞「아키바레·고시히카리·히토메보레 등 일본 쌀 품종 '퇴출' 추진(アキバレ・コシヒカリ・ひとめぼれなど、日本米の品種「退出」の推進)」より一部抜粋


栽培面積は小さいですが、「日本米は高級」というイメージがあるそうで、高い値段で売れるんだとか。

でも味は「韓国米が優る」そうですよ、食べたことないので知りませんけれども。

少なくとも記事では「韓国産のコメの方が味が良い」としています。

それなら、わざわざ「不作」推進しなくても、自然淘汰されると思うんですけど、どうでしょう?


*1:原文「해들」。2016年に韓国で作られた品種。「秋の日差しによく熟した新米」という意味。