はちみつが風邪の治療に対して、市販薬より有効かもしれないという研究結果が出ました。
はちみつが喉の良い、というような話はよく聞きますし、のど飴にも使われています。経験上良さそうだということは知っていても、民間療法のレベルのもので、医学的に有効性を確認するような研究はされていなかったそうです。
一方で、風邪は特効薬がありません。市販されている所謂「風邪薬」は風邪の諸症状を和らげる緩和薬でしかありません。
病院では「風邪」と診断されると抗生物質を処方してくれますが、風邪の80~90%はウィルス性の風邪のため、抗生剤は効きません。(抗生剤が効くのは病原微生物性の風邪)
つまり、今現在「風邪(ウィルス性)」の治療としてスタンダードなのは諸症状を薬で緩和しつつ、安静にして免疫力を高め自己免疫で治す、という形です。
で、今回の研究結果で示されたのは、風邪の諸症状を抑える効能が、もしかしたら市販薬より高いかもしれないということです。
はちみちはこれまでにバクテリアを殺菌することは知られていました。
オックスフォードの研究チームが、上気道感染症...風邪症候群ともいいますが、ウィルスが鼻粘膜や咽頭粘膜に感染して鼻水、くしゃみ、喉の痛みなどの症状に関して、14件の臨床試験の研究結果をまとめました。
初期の風邪、軽度の風邪について、市販の風邪薬や一般的な治療法と比較した結果、一番効果的だったのは「はちみつ」だったそうです。
※ただし、偽薬(プラシーボ)との比較研究でははっきりした結果が出なかったようなので、追加調査が必要と思われます。
抗生物質のように副作用や耐性の心配が要りませんから、安全・安価な代替品としての可能性があります。
臨床では色んなタイプのはちみつが使われていますが、はちみつの違いによる明確な効果差はなかったそうです。
ちなみに、これはCovid-19に効く、とかそういう話ではないので誤解しないでくださいね。