台湾のパスポートのデザインが変わる話

台湾のパスポートのデザインが来年の1月発行から変更されるそうです。

新型コロナの影響により、世界各国で入国審査の厳格化が進んでいますが、台湾のパスポートが中国のものと「誤認」されるケースがあり、「台湾人の権益と利便性に悪影響が出た」というのが台湾当局の説明です。


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左)現行デザイン 右)新デザイン


TAIWAN」表記が大きく太くなって「これでもかっ!」というくらい台湾をアピールしています。
それに対して、「中華民国」の表記は少し小さくなってますね。お陰でちょっとバランスが悪いです。

最大の変更点として「中華民国」の英語表記である「Republic of China」の表記が消えています。

中華人民共和国の英語表記は「People's Republic of China」であるため、漢字語圏以外の国では英語表記を主に見るでしょうから、誤認の原因がココと判断されたのでしょう。

他にも、中国が進める「一つの中国」への抵抗という意味もあるかもしれません。

どうせなら、「中華民国」の英語表記を「TAIWAN」にしてしまえば良かったのに...と他人事ながら勝手に思ってみたり。(怒られちゃいますでしょうか?)


そう言えば、3年くらい前でしたか、台湾のパスポートの表紙の「中華民国 REPUBIC OF CHINA」の上に「台湾国 REPUBLIC OF TAIWAN」というシールを貼り付けた人を日本の入国審査官が入国させた、という報道があったような無かったような...本当はコレ、ダメなはずなんです。


台湾では以前から、パスポートの「China」の表記を消せ、という要求が一部で起きていたようで、今回のコロナを機に(言い訳に?)念願叶ったようです。