愛知の朝鮮学校無償化除外は適法という判決の話

東京、大阪に続き、愛知で起こされていた朝鮮学校無償化除外訴訟の最高裁判決が出ました。
裁判所の判断は適法で、原告敗訴です。
まあ、当然の結果でしょう。そもそも朝鮮学校は無償化対象の要件を満たしていないので。


ハンギョレ新聞の記事からです。

日、最高裁判所は再び「朝鮮学校無償教育除外は適法」


(前略)

日本の最高裁判所(韓国でいう大法院)は3日、無償教育の対象から朝鮮学校を除くことは適法である、とする一審、二審の判決を確定したと<共同通信>が4日に報じた。最高裁朝鮮学校無償化を除外された訴訟で日本政府の手を上げたのは、東京と大阪で提起された訴訟に続き、今回が3件目だ。

裁判所は、朝鮮学校の運営に在日朝鮮人総連合会(朝鮮総連)が介入し、北朝鮮の政治指導者崇拝などを行っているとし、教育基本法の「教育の不当な支配」に該当し、政府の措置が違法ではないと見なした。

(後略)

ハンギョレ新聞「일 최고법원 또 "조선학교 무상교육 제외 적법"(日、最高裁判所は再び「朝鮮学校無償教育除外は適法」)」より一部抜粋


記事では「朝鮮学校」の日本国内での法的位置付けについて、一切触れていません。
そういうところまで含めて報道するのが公正なメディアの姿勢だと思うですけど。


「学校」と名が付いているので、無償化対象の他の一般校と同じような位置付けと考えてしまうと、確かに差別に見えますが、実態は全く別物です。

キム一族の写真を教室内に掲揚し、主体思想教育を行っている、とかは副次的なもので、朝鮮学校が無償化の対象外になるのは単に日本の「教育法」における朝鮮学校のカテゴリの問題です。


日本の教育法では学校を二種類に分けます。一条校各種学校です。
一般的な日本人が通う小・中・高は一条校にあたります。
文部科学省が定める教育要項に従い、外国語授業以外の授業を日本語で行うことが条件として定められえています。この条件に合致しない学校は全て「各種学校」に分類されます。(「各種学校」は、「私塾」のようなイメージが近いんじゃないでしょうか?教師も教員資格は必要ありません。持っている人もいるかもしれませんが。)


朝鮮学校は日本の教育要項に従わず、独自のカリキュラムを採用しています。更に朝鮮語で授業を行うのでカテゴライズとして「各種学校」に分類されます。

高校無償化は最初から一条校のみを対象にしているので、朝鮮学校が対象から外れるのは当たり前のことです。


そもそも、教育要項に従っていないという時点で、文部科学省朝鮮学校卒業者の「高卒」資格を認めていません。
当然ですね、教育要項に従っていないのですから、彼らが受けた教育の「水準」を国として担保してやることはできません。
※特定の条件を満たせば国内の大学は問題なく受験できます。誤解のないように。
 ただし、朝鮮学校のカリキュラムでは難易度的に厳しいものがあると思われます。特に、現代文と古文は独学だけでは無理でしょうね。