脱・日本を目指す韓国さん、日本からのハイテク機器の輸入が急増している話

半導体の製造素材を中心に「脱・日本」を叫んでいる韓国さん、「国産化成功」などの見出しが度々報じられることから、順調なのかと思いきや…日本からのハイテク機器の輸入が今年は78%近く急増しているそうです。
素材、ではなく機器ですけれども。
技術の不足と機器依存は如何ともし難いようです。


ソウル経済の記事からです。

克日叫んだが...今年、ハイテク機器の輸入78%増


(前略)

6日、韓国貿易協会によると、7月までに日本から輸入された「半導体装置および電子集積回路製造用の機械」は17億ドル(約2兆221億ウォン)規模で、昨年の同時期に比べて77.2%増加した。「プロセッサとコントローラ」、「感光性半導体バイス」の輸入も同時期それぞれ8.6%、3.7%増加した。今年に入って対日輸入は昨年より約10%減少したが、半導体製造に必要な機器の輸入はむしろ急増した。

(中略)

業界では品質に敏感な半導体製造過程に国内メーカーの製品を使用することについて、「今まさに臨床第1相試験を通過したワクチンを人に直接注入すること」という評価だ。ただし産業部の関係者は「8月の時点で品質認証を受けた企業は105件に達し、事業契約件数が徐々に増えると見込んでいる」と述べた。

代替え輸入先を探すことも容易ではない。半導体産業協会の関係者は「米国・欧州・日本で先端装備を作るのに国ごとに専門領域が違う」と他国製品に変えることが容易ではないだけでなく、変えるとしても既存レベルの効率かは未知数」とした。

(後略)

ソウル経済「克日 외쳤지만···올 첨단 장비 수입 78% 급증(克日叫んだが...今年、ハイテク機器の輸入78%増)」より一部抜粋


まあ、コスト度外視・手口何でもあり(引き抜き、産業スパイ含む)で本気で取り組めば出来ないことはないのかもしれませんけれども、企業活動ですからね。開発業務は投資になります。
既に他にあって、自分たちが多額の投資を行わなくてももっと安価に確実に購入できるのであれば、それで済ませるのが普通です。


記事は他にも、関連機器の専門知識が無いために機器を設置するには日本からメーカーエンジニアを呼ばなくてはいけない事にも触れています。
以前この件で、訪韓した日本人エンジニアが14日間の自己隔離を「免除」されていた事例がありました。はっきりとは書いていませんがこうした特例措置に対する不満というか、屈辱感のようなものがあるように思えます。


記事のオチは半導体産業から「日本産」を消すのは長い道のりとなる、日本との折衷案(関係改善)を目指さないといけない、などの政府関係者や専門家の意見を引用する形でまとめています。


要は、口では「ツートラック」と言いながら政治問題も歴史問題も経済問題も安保問題も...何やかんや一緒くたにしてしまった政策のツケが、目に見える数字として、また実感として出てきたということです。

ココら辺は日本は反面教師にしたいところですね。