韓国ユニクロ、新たに4店舗オープンの話

日本不買が直撃したはずのユニクロさんが、今年、韓国に新たに4店舗オープンしています。

2018年に韓国に進出したばかりのGUは8月に撤退し、ユニクロ自身も8月に複数店舗閉店しました。
韓国メディアは日本不買運動による打撃との分析記事を掲載していましたが、新店舗オープンというのは、そうした流れとは一致しないように感じます。


マネートゥデイの記事からです。

「NOジャパン」ひっそり...ユニクロは今年新店舗4所、静かにオープン


(前略)

9日、ファッション業界によると、ユニクロは7日に正式オープンしたスターフィールド安城に新店舗を出した。先月には釜山ポミル店を改装し、その前には5月にロッテモール光明店、4月に釜山サムジョンタワー店をオープンし、今年に入って全4店が新たにオープンした。これにより、ユニクロの店舗数は全部で166店になった。

ユニクロの店舗数は昨年末の187箇所が、日本不買運動が続く中、今年に入ってコロナ19(COVID-19)の拡散の影響で20以上の店舗が閉店した。8月には10以上の店舗が次々と閉店し、特に基幹大型店であったソウル江南店が歴史の中に消えるなど、入店客の減少をそのまま表した。

(後略)

マネートゥデイ「'NO 재팬' 잠잠…유니클로 올해 신규매장 4곳 조용히 오픈(「NOジャパン」ひっそり...ユニクロは今年新店舗4所、静かにオープン)」より一部抜粋


下の画像は韓国ユニクロ(FRLコリア)の2019年(2018年9月〜2019年8月)の売上高、営業利益、純利益です。


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左から、「売上高」「営業利益」「純利益」の順


期間中、日本不買運動の直撃を食らったと思われるのは2ヶ月間です。
この2ヶ月があれば最高収益だった2018年を軽く超えたでしょうね。

が、2016年と比べるとむしろ成績は優秀です。
2016年は暖冬の影響で国内ユニクロも厳しかった年です。
※2年連続で5〜10%の値上げが行われ割安感が薄れたり、GUとのブランド差別化が明確では無かったことから、顧客の争奪戦が行われたことも原因と考えれらます。


データでは、売上高はそれなりなのに営業利益と純利益がガクンと目減りしています。
これは販売費や管理費、原価などの諸経費が嵩んでいるためです。ちょっと悪い言い方をすると、値引きセールで売上高は伸ばせているけれど、利益効率は良くない状態です。


純利益で見ると、そんな2016年の比べるとほぼ2倍です。決して悪い数字ではありません。

昨年の話ですが、ファーストリテイリングCFOの岡崎さんが「(不買は)長く続かないだろうと思っている」と発言したり、会長の柳井さんが「楽観的に考えたい」と発言したりしているのは、ファーストリテイリングの母体どころかFRLコリアすら揺らいでいない状態だったからでしょう。コロナの影響もありますし、今年はどうなるか分かりませんが。