米国で「濃厚接触」の定義が変更された話

米国疾病対策センター(CDC)が新型コロナウィルス患者との「濃厚接触」の定義を変更しました。
今までは「至近距離で連続15分接触」としていましたが、新たな定義では 「6フィート(約1.8m)以内で24時間以内に合計15分接触 した場合、濃厚接触と見なされます。

これに比べると、日本の定義は緩いです。


定義変更のきっかけになったのは、刑務所での看守の感染です。
陽性判定を受けた受刑者と複数回接触していた看守が感染したのですが、その看守が受刑者と接触したのはいずれも15分未満だったのです。(計22回の接触で累計約17分)
連続して接触した時間よりも、回数を積み重ねることで感染機会が増えたことが原因と考えたようです。

が、この看守の業務内容は汚れたシーツの回収やシャワー室の管理、健康チェックなどが含まれていたそうなので、受刑者本人との接触時間というより、物を通してウィルスに接触する機会が多かったことの方が原因のような気もします。


日本では「ソーシャルディスタンス」という言葉が流行り始めた頃には「2m」とされていました。その後、4月に改定され 1m以内で15分以上 を濃厚接触と見なすようになっています。

日本人はマスクの装着率が高いですし、欧州言語に比べると唾液が飛びにくいとも言われていますから、それぞれのお国柄を反映してカスタムしてあると考えると理に適っているかもしれません。
まあ、これからインフルの季節にもなりますし、その時々で気を付けておくに越したことはないでしょうが。