バイデンさん、新政権発足後も対中圧迫路線継続予定という話

バイデンさんが対中路線について現在の圧迫路線を続けることを再確認したそうです。
現在、日本人の多くの対中感情は良くありません。ある調査によると、中国人のおよそ45%は日本に対して「良い印象」を持っているのに対し、中国への印象が良かった日本人は10%に過ぎなかったそうです。(特に今年は悪化しているとのこと)
こうした世論を背景に日本政府が米国寄りの政策を取ることへの反発は起こりにくいと思います。なんだかんだ言いつつ、米中対立が起これば日本は米側に立つでしょう。政治形態とか人権問題とか、理由はいくらでもあります。

一方で、中途半端な立場の韓国には選択が迫られることになります。


中央日報の記事からです。


バイデン「中国と競争し、同盟と連携」韓国に選択要求の予告編

バイデン次期米大統領が28日(現地時間)、次期行政部外交・安保チームとテレビ会議を開き、対中国圧迫を原則再確認した。

バイデン次期大統領はテレビ会議後の記者会見で「中国政府が貿易の悪習と技術、人権に責任を負いながら中国と競争する中で、考えが似たパートナー・同盟と連合を構築する時、我々の立場は更に強まるだろう」と述べた。
続いて「我が国が国際経済でほぼ25%を占めているが、民主的なパートナーと一緒なら経済的な支柱が倍以上になるだろう」と述べた。
これは来月発足するバイデン政府が「中国けん制のために同盟を糾合する」という事前予告だ。韓国は米国と中国の間で選択を明確にせよ、という圧迫が、バイデン政府でさらに明確になる見通しだ。

(中略)

米国はすでに日本・オーストラリア・インドを一つにまとめた4ヵ国安保協議体「クァッド」を設置し、中国包囲戦略を現実化している。先月、インド洋で4ヵ国が参加した大規模な海上合同軍事演習を実施し、中国を軍事的にけん制した。
米国は「クァッド」を「クァッド・プラス」に拡張し、参加国を増やそうとしている。トランプ政権に続き、バイデン政権もクァッド・プラスに韓国も参加するよう要請するものとみえる。

(後略)

中央日報「바이든 "중국과 경쟁서 동맹과 연합" 한국 선댁 요구 예고편(バイデン「中国と競争し、同盟と連携」韓国に選択要求の予告編)」より一部抜粋


軍事的な動きについて補足すると、英国は最新空母の「クイーン・エリザベス」を来年沖縄へ派遣することを決めています。
ドイツもフリゲート艦をインド太平洋地域へ派遣することを決めています。
フランスは日米と共に軍事演習を来年5月に行うとしています。
今まで親中寄りとも思える立場だった欧州の主要国がどうも米国よりに舵を切り返したように見えます。

何が正しい/間違っているというより、何が自国にとって得かという話ですから、一度決めたからと言って必ずしも初志貫徹するとは限りませんけどね。
最近、ずっと燻っていた人権問題が立て続けに表面化してきています。無理が効かなくなってきているんですかね。
人権問題に敏感な国々は、少なくとも現状で中国サイドに居ることはリスクが高い選択と判断したのかもしれません。

個人的にはこの機会に日本は本気でファイブ・アイズに入れるよう努力すべきだと思っています。現状のままだと機密保全やセキュリティ意識の問題で絶対に無理です。
加入に向けて動くことで情報に対する国際基準の危機管理意識をしっかり教育し、マニュアルを整備する切っ掛けに出来ると思うんですよ。
使えるものなら韓国のどっちつかずな立場も利用しましょう。「日本がファイブ・アイズに入れば『米国にとっての韓国の価値は下がる』と韓国に思わせられる。韓国に危機意識を持たせることで、韓国との外交交渉を有利に進められる」と米国をそそのかす ...説得する材料にはなるかもしれません。どうでしょうか?