韓国、北朝鮮に原発建設推進計画?脱原発どこいった?の話

妙な話が持ち上がっています。
韓国が北朝鮮原発建設の推進計画をチラつかせていたのではないか、というのです。

2018年の南北首脳会談の際に沈黙の44分がありました。ムンさんとキムさんが共同で植樹をした後に2人仲良く軍事境界線の近くの歩道橋までを談笑しながら歩いています。その間は完全に2人だけのお散歩で何が話されたのかは非公開です。記録も取られていないそうです。

ところが、散歩から戻った際にムンさんが発した「発電所の問題...」という発言を、たまたまカメラが捉えていたのです。
もちろん当時も報道されています。でも南北首脳会談で「平和演出」に酔っていた当時はスルーされたようです。

しかしこの問題が俄に脚光を浴びる事態が起こりました。
2019年12月に産業通商資源部の職員が監査直前の夜中にこっそり削除した530個のファイルを復元した所、中から関連ファイルが見つかったのです。
復元されたファイルの一部に「北朝鮮地域原発建設推進案」など、北朝鮮原発を建設する計画を匂わせるファイルが確認されました。ファイルの作成時期は南北首脳会談および米朝首脳会談の時期と重なります。
2018年4月30日にはムンさんはキムさんに経済構想を盛り込んだ冊子とプレゼンテーション資料をUSBに入れて直接渡したという話もあり、この中に発電所建設計画があった可能性が持ち上がっています。

で、何が問題なのかと言うと北朝鮮原発を建設するという計画は韓国が進める脱・原発と完全に矛盾する行為、という部分です。


中央日報の記事からです。

ユン・ゴンヨン小説とは...北原発建設案、産業部のファイルに会った

原発を担当する産業通商資源部の公務員たちが2019年12月、監査院の監査直前に削除した530件のファイルリストが28日、公開された。この中で2018年に作成された北韓原発建設および南北エネルギー協力関連文書ファイルが多数含まれていることが分かった。大田地検捜査チームが先月23日、ムン某局長を含む産業部公務員3名を監査妨害などの疑いで起訴した公訴状に添付されていた犯罪一覧表を通じてこのような事実が明らかになった。

530件の削除ファイルリストには2018年5月2日付けの「エネルギー分野南北協力経済協力専門家_原子力.hwp」ファイルから、同月5月14日と15日に作成された「北韓地域原発建設推進案.hwp」というファイル名のバージョン1.1、バージョン1.2文書が含まれている。作成日不明の「北韓電力産業の現状及びドイツ統合事例.pdf」、「北韓電力インフラ構築のための段階的協力課題.pdf」のような研究報告書も含まれている。

リストにある北韓関連の削除ファイルは計17件で、同名のものを除けば13件だ。復元の結果、これらのファイルはすべて「60pohjois」という上位フォルダの下にあったという。pohjoisはフィンランド語で「北」という意味だ。 〜(中略)〜 また、pohjoisフォルダの下には「北原推」という下位フォルダもあった。
北原推は「北韓地域の原発建設推進案」という削除フォルダのタイトルの略語と推定できる。
これらの文書は大体2018年4月27日、板門店の第1回南北首脳会談とその後の6月12日、ドナルド・トランプ米国大統領とキム・ジョンウン北韓国務委員長の第1回朝米首脳会談の期間に作成されたものと見られる。実際4・27、板門店会談当時、ムン・ジェイン大統領は北韓キム・ジョンウン国務委員長に韓半島の新経済構想を伝えた。ムン大統領は同年の4月30日に直接主宰した首席・補佐官会議で「キム委員長に新経済構想を盛り込んだ冊子とプレゼン映像を渡した」と明らかにした。ムン大統領はプレゼン映像をUSBメモリに保存してキム委員長に直接伝えたという。

(後略)

中央日報「윤건영 “소설”이라더니···北원전 건설안, 산업부 파일에 있었다(ユン・ゴンヨン小説とは...北原発建設案、産業部のファイルに会った)より一部抜粋


北朝鮮側にしてみれば、経済制裁解除だけでなく原発建設推進の話までチラつかされて意気揚々とシンガポールに出掛けていったらあの様ですよ。そりゃ怒りますって。

記事タイトルのユン・ゴンヨンさんというのは、2018年当時、大統領府の国政企画状況室長を務めていた人で、昨年11月にこのファイル(原発推進計画関連)の存在を朝鮮日報が報じた際に「小説みたいな話」と否定していた人です。(大統領府はだんまり)

「ムン大統領の差配ですべてが上手くいっている」かの報道が溢れていた2018年当時であればスルーされていただろうと思います。
任期終わりが近づき「ムン離れ」が起こり始めているんでしょうね。ムンさんが歴代大統領の同じ末路を辿るとしたら、北朝鮮絡みの事案でしょうか?