「ラムザイヤー論文をめぐる国際歴史論争」の話

国際歴史論戦研究所が主催し、産経新聞が後援したシンポジウム「ラムザイヤー論文をめぐる国際歴史論争」が行われ、ラムザイヤー教授が日本語のビデオメッセージを寄せたそうです。

韓国メディアの記事は基本、感情論的な内容が多かったです。ノイズになるので比較的そうした傾向の少ない記事を選んでいます。


朝鮮Bizの記事からです。

慰安婦は売春」ラムザイヤー教授...「反日偏見を直そうと論文を書いた」


日本軍慰安婦を契約による売春従事者と規定する内容の論文で波紋を呼んだマーク・ラムザイヤー米ハーバード大学ロースクール教授が24日、自身に向けられている批判を「暗殺未遂」行為と批判し、学問の自由を主張した。彼は反日偏見を糺すために問題の論文を書いたと述べた。

ラムザイヤー教授はこの日、日本の右翼団体である国際歴史論戦研究所となでしこアクションが東京で「ラムザイヤー論文をめぐる国際歴史論争」をテーマに開催したシンポジウムに約10分間の日本語ビデオメッセージを送り、自身の論文をめぐって高まった批判論は「単に一人の教授に対する嫌がらせの問題ではなく、より深刻で重大な問題だと思う」と述べた。

(中略)

彼は論争になった論文を作成した動機については「英語・英文の文献を読んで(慰安婦問題と関連して)本当に不正確と思ったものが多かったため」とし、「歴史的偏見を正すために書いた」と話した。

(中略)

そして「論文についてはある程度の反発が起こることを覚悟していたが、これほど激しいとは全く予想しなかった」、「批判者たちは(慰安婦)強制連行説や性奴隷説に反対する主張が絶対英語の文献に出てきてはならないと考えているようだ。 学界内の意見が完全に一致しているという幻影を守るために反発し、それによって今回の私の8ページの論文を撤回させることが彼らには重要な仕事だ」と主張した。

これを「スターリン主義的手段」と規定したラムザイヤーは自身を批判した若い助教授たちを見て「絶望した」とし「学問の自由を完全に無視し、学者(自身)に『暗殺未遂』のような行為をした後、それを誇らしく思っている」と攻撃した。彼は「多様な意見を持つ学者が論文や発表を通じて互いに批判し合うことが学問を推進する基礎という原則が無視された」と言及した。

(中略)

一方、産経新聞が後援したシンポジウムでは落成大学経済研究所のイ・ウヨン研究委員もビデオメッセージを送り、ラムザイヤー教授の論文内容を支持する主張をした。「反日種族主義」共同著者である同研究委員は「慰安具は基本的に連行された、強制連行された人なのに、どうして契約があったというのか、と言われるが今までの研究成果を知らない言葉」とし「直接的な物理力を動員した朝鮮人強制連行は無かったし、それを裏付ける証拠もない」と主張した。

朝鮮Biz「'위안부는 매춘' 램지어 교수…"반일 편견 고치려 논문 썼다"(「慰安婦は売春」ラムザイヤー教授...「反日偏見を直そうと論文を書いた」)」より一部抜粋


スターリン主義的手段」についてちょっと補足です。
スターリンレーニンの死後、権力を自身に一極集中させることでソ連社会主義化を急速に進めることに成功しました。
彼が強権を得た方法は一言で言ってしまうと恐怖政治です。自身に批判的な人を粛清したり、捕らえて強制収容所送りにしたり、という方法です。
そしてこうした政治手法を「社会主義の建設が進めば帝国主義に援助された『内部の敵』の反抗も激しくなる(階級闘争激化)」という主張で正当化しました。

ラムザイヤーさんは自身の論文への反応がまさにコレと同じで「自分たちの定義と異なる意見を力で封殺しようとするもの」と言いたいのでしょう。