韓国のミサイル指針終了に対する北朝鮮の反応の話

米韓首脳会談後、だんまりを続けていた北朝鮮が初めて反応を出しました。非難という形で。
ただし官営メディアに個人名義の文章という形のため、非難の強度が特別高まったわけではなさそうです。
今まで同様、このままの状態で対話を再開するつもりはない、という意思表示という感じです。


東亜日報の記事からです。

北、ムン大統領に「虫唾が走る」...ソ・ウク「国家元首に礼儀を欠いた言動」


北韓が韓米首脳が合意した韓米ミサイル指針の終了を「対北敵視政策」と見なし、米国に向かって「口では対話を云々と言いながら行動は対決に繋げている」と非難した。北韓が対話により北核問題の解決を強調した韓米首脳会談後、9日振りに初めての反応を韓米に対する非難として出したのだ。

(中略)

北韓は31日、官営朝鮮中央通信のキム・ミョンチョル国際問題評論家名義で出された論評で、韓米ミサイル指針終了について「故意の敵対行為」とし「米国がしがみついている対北韓適し政策の集中的な表現であると同時に、破廉恥な二重的な行動を自ら表した確たる証拠だ」と主張した。特に「我々の標的は南朝鮮(韓国)軍ではなく、大洋の向こうにある米国だ。米国の打算は自らの目を突く愚かな行為になる」とし「朝鮮半島韓半島)の情勢激化は我々を脅かす勢力の安保不安定に繋がるだろう」と述べた。

(中略)

北韓は「米国と南朝鮮当局が侵略の野望を明らかにした以上、我々の自主的な国家防衛力強化について、とやかく言う筋合いはない」と主張した。

(中略)

北韓ジョー・バイデン政権の新しい対北政策に対しても「『実用的アプローチ』だの『最大級の柔軟性』だのといった対挑戦政策基調が単なる権謀術数に過ぎない」と拒否感を示した。北韓が「対北敵対政策」と規定する韓米合同演習および戦略資産の展開の中止、対北制裁の解除などで米国が先に措置を取るよう「神経戦」を繰り広げているものと見られる。バイデン政府は外交と対話に寄る解決を強調しながらも北韓への抑止と制裁を重視している。

(中略)

特に北韓ムン・ジェイン大統領を「南朝鮮の執権者」と呼びながら「『嬉しい気持ちでミサイル指針の終了事実を伝える』とセカセカと慌ただしく騒ぎ立てた」、「事を起こしておいて、罪の意識に積もられ、あちこちの反応がどうなのか神経を尖らせてうかがっている、その卑劣な有様が実に虫唾が走る」と暴言で非難した。南北対話を直ちに復元する考えがないことを示唆したのだ。ソ・ウク国防部長官はこの日、国会国防委員会全体会議で「国家元首に対する礼儀を欠いた言行に遺憾だ」と述べた。

ただ対南、対米業務を統括するキム・ヨジョン労働党副部長やチェ・ソンヒ第1外務次官が全面に出ず、官営メディアの個人名義論評として発行したことは北韓も水位を調整したという分析も出ている。ホン・ミン統一研究員は「米国に対する不満を一部表しながらも局面を悪化させる負担が少ない方式を取った」とし「米国の今後の動きを見守る」と述べた。統一部は「個人名義の文であるだけに、政府が直接論評するのは適切でない」とし「慎重な立場で見守っている」とだけ述べた。

東亜日報「北, 文대통령에 “역겹다”… 서욱 “국가원수에 예의없는 언행”(北、ムン大統領に「虫唾が走る」...ソ・ウク「国家元首に礼儀を欠いた言動」)」より一部抜粋


「礼儀を欠いた言動」ですか...。
北朝鮮の韓国に対する態度って、韓国の日本に対する態度と似てるんじゃないかなぁ?と思ったり思わなかったり...。