米国内で台湾への関心が大きくなっているという話

米国内の韓国への関心が薄れ、台湾に移っているという見方があるそうです。
散々「大成功」をアピールしていた先月の米韓首脳会談でも、記者会見の席でムンさんが最初に聞かれたのは韓国のことでも北朝鮮のことでもなく、台湾問題だったのだそうです。


韓国経済の記事からです。

米国で存在感が大きくなった台湾...「韓国より10倍、20倍多く関心」


(前略)

先月21日、韓米首脳会談後の記者会見場でムン・ジェイン大統領が米国の記者から受けた最初の質問は台湾問題だった。韓国政府の関心事である北韓ジョー・バイデン大統領が「サンキュー」を連発した韓国企業の大規模投資誘致よりも台湾に対する韓国の立場が米メディアの最大の関心事だったのだ。

ワシントンのあるシンクタンク関係者は「近頃、ワシントンでは韓国より台湾の話を10倍、20倍ほど多くしている」とし「公式、非公式の席でいつも台湾の話が出ている」と述べた。

(中略)

バイデン政権も台湾問題に力を入れている。4月の日米首脳会談と5月の韓米首脳会談の共同声明に「台湾海峡の平和と安定維持」の文句を入れたのが端的な事例だ。台湾海峡問題は日米共同声明には52年振り、韓米共同声明には初めて入った。

台湾問題は中国が「内政」と考える敏感なテーマだ。そのため韓国も日本もこの文言を共同声明に盛り込んだことを負担に感じているという。にも関わらず、バイデン政府が同盟問題を含め、その分台湾問題を優先的に考えている証拠だ。

米議会の雰囲気も似ている。民主党のクリストファー・クーンズ、タミー・ダックワース、共和党のダン・サリバン上院議員ら上院代表団3人は6日、軍用機で台湾に向かい、蔡英文総統に会った。ダッチワース議員は台北空港で米国が台湾にコロナ19ワクチン75万回分を伝達すると明らかにした。米国は計8000万回分のワクチンを海外に配布することにし、同盟である韓国に101万回分を提供したが、台湾にもそれに匹敵するワクチンを与えたのだ。

(中略)

米国の台湾重視は今後も続く可能性が高い。そうなればなるほど、韓国の負担は大きくならざるを得ない。日本では日米首脳会談後、「(日本が)ルビコン川を渡った」という評価が出た。韓国も状況は同じだ。中国の反発に対応できる精巧で実用的な台湾戦略を韓国が組まなければならないときだ。

韓国経済「미국서 존재감 커진 대만.."한국보다 10배, 20배 더 관심"(米国で存在感が大きくなった台湾...「韓国より10倍、20倍多く関心」)」より


韓国と台湾とを比較して台湾の方への関心が高くなったというより、北朝鮮と中国とだと総じて中国に対しての方が米議会の関心は高いと、そういうことなんだろうと思います。
台湾は中国と、韓国は北朝鮮とどうしてもセットで見てしまうのは仕方のないことでしょう。そして現状、北朝鮮は米国との対話を突っぱねている状態ですから事態が動きようがありません。

ですから韓国にとっては、台湾戦略だけではなく北朝鮮を如何に対話の場に連れ出すかについても凄く大事になってくるはずなんですけどね。

対中国では韓国は大ぴっらに米サイドに立てない、その事が米国も分かっているから対中圧迫戦略のパートナーから韓国を外したわけで、これはむしろ韓国のために気を使ってくれた結果ではないでしょうか。韓国的には自業自得になりますが。