全北の日帝残滓精算@教育現場の話

全羅北道教育庁が今年1月から開始した教育現場に残る日帝残滓についての調査結果をまとめた報告書を出したそうです。
調査メンバーの中には現役の教師6名が含まれており、教師が(記事曰く)自発的に調査に参加したのは初めてのことだとか。


ニュース1の記事からです。

「旭日模様の日章旗から演歌風まで」..全北の一線学校の日帝残滓の残余


(前略)

チェ・ウンギョン全北教育長政策研究所所長は12日、全北教育庁でブリーフィングを行い「日帝残滓の現況」研究報告書を公開した。

全北教育政策研究所は今年1月、小・中・高等学校の6人の教師と政策研究所の派遣教師2人、担当研究者9人でTFを構成し、一線学校内の日帝残滓の現況把握に乗り出した。そして6ヶ月に渡る教唆の末、最近「学校内の日帝残滓-どこまで知っていますか?」と題する研究報告書を発刊した。教師らが自発的に日帝残滓の調査に乗り出したのは今回が初めてだ。

日帝残滓の調査は校歌、校章、校木、校訓、建築物、用語など分野別に実施された。
まず日帝残滓が確認された校歌を使用している学校は計15校と集計された。

(中略)

校章の場合は4つに分けて調査した。第1は旭日模様、日の丸、菊花紋、桜紋、第2は月桂樹、第3は第1、2と似た校章、第4は猛獣と猛禽類、盾などの軍関連の校章だ。
まず旭日模様、日の丸、菊花紋、桜紋を校章として使用している学校は21校だった。

(中略)

戦争の勝利を象徴する第2の「月桂樹」が75校、第1と第2の類似の校章を使用するところは41校だった。第4(猛獣、猛禽類、盾など軍関連)の校章を使用する学校は29校だった。761校のうち21.8%に当たる166校で日本を象徴する伝統文様を使っているわけだ。

日帝残滓と規定したカイヅカイブキ、ヒマラヤシダ、キンセンを校木に指定した学校も91校と集計された。

学校の敷地に依然として残っている日帝強占期の石物や建築物も調査された。群山のパルサン小学校の旧日本人農場倉庫、全州のプンナム小学校と全州小学校の奉安伝基壇様式、一部の学校の忠魂塔などが代表的だ。

学校現場・行政分野の用語と学校文化も改善されなければならない部分だと指摘された。改善対象用語としては時間割、施錠装置、納期、新入生、切り取り線、卒業査定会、来校など学校現場でよく使われる用語が含まれた。

(中略)

全北教育政策研究所チェ·ウンギョン所長は「これまで教育共同体の努力により多くが清算されている状況だが、今後も持続的に日帝残滓の意味について認知し生活の中でも教育的にも活用できるよう指導することが重要だ」とし「今回発刊された冊子は全北の各学校、教育支援庁、直属機関、国会図書館など外部機関にも伝達して活用されるようにする予定だ」と述べた。

(後略)

ニュース1「'욱일문 일장기부터 엔카풍까지'.. 전북 일선학교 일제잔재 여전(「旭日模様の日章旗から演歌風まで」..全北の一線学校の日帝残滓の残余)」より一部抜粋


「演歌風」ってのは、多分「日本の歌風」って意味だろうと思われます。
「一線学校」は日本で言う「一条校」に相当する呼び方のようで、一般的な「学校」と同じ意味と考えて問題なさそうです。

学校用語の「時間割」がアウトになっていますけれど、原文では「시정표(シジョンピョ;時正表)」です。この単語は辞書に載っていないらしく、国立国語院のQ&Aに寄せられた質問への回答によると「新造語」だそうです...日帝残滓とは一体?