ムンさんが国連総会の基調演説でまた「終戦宣言」を持ち出したそうです。
当然のことながらミサイル発射については一切言及していません。
大統領府はこのことを「実現の可能性の有無ではなく、政策の一貫性として見て欲しい」と言っているそうです。一貫していようがなんだろうが、「終戦宣言」のお題目を唱えているだけだから事態が動かずに実現の可能性が低いのでは...?と思ってしまいます。
中央日報の記事からです。
任期8ヶ月残して実現可能性の低い「終戦宣言」をまた取り出したムンの意図は?
ムン・ジェイン大統領が任期を約8ヶ月残して韓半島終戦宣言カードを再び取り出した。
ムン大統領は21日(現地時間)、米国ニューヨークで開かれた76回国連(UN)総会基調演説で「南北・米の3者、または南北・米・中の4者が集まって韓半島で戦争が集結したことを共に宣言することを提案する」と述べた。それと共に「韓国戦争当時国が集まって終戦宣言を実現するとき、非核化の不可逆的進展とともに完全な平和が始まると信じている」と明らかにした。
(中略)
ムン大統領は今回の国連総会で終戦宣言の主体を南北・米または南北・米中と言及し、従来よりも具体的な提案をした。特に終戦宣言の主体に中国を含めたことについて、韓国が中国と事前協議したのではないかという解釈も出ている。
(中略)
しかしムン大統領の演説と違って韓半島状況を見ると終戦宣言が実現する可能性は低い。2019年の「ハノイ・ノーディール*1」以降、朝米非核化交渉は膠着状態から抜け出せずに、北韓が相次いでミサイルを発射し、韓半島の緊張感を高めているからだ。
(中略)
経済社会研究員のシン・ボムチョル外交安保センター長は「現在の状況で終戦宣言の実現可能性は高くない。終戦宣言論議に北韓が参加する可能性も低く、終戦宣言を単純に政治的宣言と見る米国と、終戦宣言で国連軍司令部解体まで狙う中国の見解の差を縮めることは難しい」と説明した。
それでもムン大統領が終戦宣言に言及したことについてシンセンター長は「ムン大統領が韓半島平和プロセスを推進し続けるという意志を表明しているという程度で見なければならない」と評価した。大統領府もムン大統領の終戦宣言の演説について「実現の可能性よりも韓半島政策の一貫性の側面で見て欲しい」と要請した。
(後略)
中央日報「임기 8개월 남기고 실현 가능성 낮은 '종전선언' 또 꺼낸 文의 의도는?(任期8ヶ月残して実現可能性の低い「終戦宣言」をまた取り出したムンの意図は?)」より一部抜粋
「実現の可能性は無いけれど言い続けます」ってことですね。実現できないことが分かっている目標設定に一体何の価値があるのか、私には分かりません。
ムンさんが韓国大統領の定められた末路から逃れるためには「ノーベル平和賞」に賭けるしか無いのかもしれません。
それを認識して何振り構わずであれば哀れですし、単に現状が認識できていないだけなのであれば呆れます。
*1:No-Deal=合意なし