漁船転覆事故、日本が韓国に100分後に通知...「韓国漁船と分かっていたのに」という話

竹島の近くで韓国漁船が転覆しているのが発見され、現在(記事執筆中)までに中国籍の船員2名の救助と韓国人と思われる船長の死亡が確認されました。船員は全部で9名、残り6名が行方不明となっています。一刻も早く無事が確認されることをお祈りします。

この件で、漁船の転覆を発見した船舶は日本の海上保安庁に通報を入れています。第一報を受けた海上保安庁は約1時間40分後に現場に到着し救助活動を開始しましたが、韓国海上警察への通知はそれから約100分後だったそうで、その件で東亜日報が妙な記事を書いています。
ハングルが書かれた救命ボートを見れば韓国漁船だと分かるはずなのに韓国側に通知したのが100分後というのが納得いかないようで、そこに何らかの「意図」を感じているようです。

 

 

東亜日報の記事からです。

[単独]日、「独島事故漁船」100分後に韓国に通知


独島付近の海上で発生した漁船転覆事故と関連し、日本の海上保安庁が事故現場に到着してから1時間40分後に海洋警察庁に事故事実を通報していたことが明らかになった。海洋警察の事故受付けが遅れ、ゴールデンタイムを逃したという指摘が出ている。

21日に東亜日報が入手した海洋警察の状況報告書によると、前日午前11時18分、慶尚北道鬱陵郡の独島北東168キロメートルの海上を通過中のH商船が72トン級ズワイガニ漁の漁船「第11イルチン号」が転覆したのを発見した。韓日の中間水域とある事故海域が日本と近いと判断したH商船は、12分後に無線通信設備(VHF)を利用して海上保安庁に届け出た。

海上保安庁の艦艇「敦賀」が事故海域に到着した時間は12時36分。届け出を受け付けてから1時間が過ぎた後だった。当時、事故漁船の周辺にはハングルで「第11イルチン号」と書かれた避難用ゴムボート「救命伐」が浮かんでいた。事故海域に波浪警報が発令され、捜索が困難だったとしても韓国側漁船ということは推測できる。

しかし、海上保安庁は1時間40分が過ぎた午後2時24分になって東海地方海洋警察庁に通報した。その後、海洋警察は5000トン·1500トン級の艦艇を急派し、事故船舶が初めて発見されてから8時間30分が過ぎた午後7時50分になってようやく事故海域に到着した。海洋警察の関係者は「遅れて通知が来たのは正しい」とし「海上保安庁も捜索作業を手伝っているため、事故を収拾した後(遅れた)理由を聞く予定」とだけ答えた。

第11イルチン号は韓国人3人と中国人4人、インドネシア人2人の計9人を乗せて16日午前3時11分、蔚珍郡厚浦港を出港した。海洋警察は事故発生時間を19日午後11時と見ている。現在、船員3人の生死は確認されており、6人は行方不明の状態だ。

(後略)

東亜日報「[단독]日, '독도 사고 어선' 발견 100분 뒤에야 한국에 알려([単独]日、「独島事故漁船」100分後に韓国に通知)」より一部抜粋

19日の午後11時頃に事故が発生し、日本の海上保安庁への通報がその約12時間後。その後100分遅れで韓国の海上警察に通知。韓国海上警察が現場に到着したのはそれから更に5時間半後。それで救助のゴールデンタイムが失われた、と。
言うまでもなく「日本のせい」と書きたいだけですね。日本が救助を遅れさせた、韓国漁船と分かっていて見殺しにした...はっきりとは書いていなくても、そう言いたいのだろうと思います。

記事の狙い(?)通り、コメント欄では日本に対する「信用できないやつら」という趣旨のコメントが人気です。
しかし、韓国の東海地方海洋警察庁は日本側の対応を「国際捜索救助協力システムに基づいて措置したものだ」として問題視していないようです。事実上記事が匂わせているような日本側の「意図」を否定した格好です。