韓国野党大統領候補、若者雇用問題対策として「スマホアプリで就職情報が手に入るように」と失笑をかった話

以前紹介したリアルメーターとは別の調査で、野党大統領候補であるユン・ソクヨルさんの支持率が急落しました。
12月20〜22日と短期間で採られたものですけれど18以上の男女1000人を対象にした調査で支持率29%と出たそうです。前回の調査と比較すると6%ほど下がっています。

直接の関係があるか分かりませんが、ユンさんの義母が通帳残高偽造で懲役1年が宣告されました。また、ユンさん自身も昨日、学生を相手に話した席で雇用対策について「近い内にスマホのアプリで求職出来るようになる。1〜2年生なら卒業するまでに出来ると思う」と答えて失笑を買ったそうです。

 

 

韓国日報の記事からです。

ユン・ソクヨルだけが知らなかった「求職アプリ」...「一人、交差路採用広告時代に生きているのか」


「もう少し発展すると、スマホアプリをインストールすると、とある企業が今、どういう種類の人材を必要としているか、ということをリアルタイムで情報として得ることができる時が、恐らくここ1〜2年生の学生が居るなら、卒業する前に可能になると思います」

ユン・ソクヨル国民の力大統領候補は22日、全羅北道全州で大学生らと会った席で、若者雇用問題を解決する、と野心的に出した対策だ。

モバイルアプリケーションを通じて求人・求職情報を共有するシステムを構築するということだが、既に求職者と会社を繋ぐ就業ポータルサービスが、民間はもちろん公共領域でも運営中の現実を全く分かっていないのではないか、という指摘が出ている。

問題の求職アプリ発言は労働市場の柔軟化、デジタル人材化、雇用需給の不均衡を取り上げて出た。ユン候補は「財政で作った働き口は雇用された人にも満足感を与えない。結局、民間主導で企業が成長してこそ雇用が生まれるのだが、そのためには労働市場の柔軟化が必要だ」とし、雇用問題を切り出した。

さらに「コンピュータと対話できるコーディングアルゴリズムについて学校と政府でも財政を投資し、デジタル人材をたくさん量産すればデジタル高度化している卒業生は絶対に就職の心配をしなくてもいい」と強調した。

続いて「いくつかは(雇用が)溢れている。ところが、こちらのことだけ学校はただ勉強させようとし、ここ(反対側)にきちんと需要対応が出来なければそれを常にリアルタイムでミスマッチ状況を把握しなければならない」と求職アプリを代案として紹介した。現場では笑いが起きた。

ユン候補のかけ離れた現実認識に、民主党はもとより国民の力の支持者たちの間でも批判が溢れた。

(後略)



韓国日報「윤석열만 몰랐던 '구직 앱'... "혼자 교차로 채용 공고 시대에 사느냐"(ユン・ソクヨルだけが知らなかった「求職アプリ」...「一人、交差路採用広告時代に生きているのか」)」より一部抜粋

「交差路」または「交叉路」(多分、韓国の漢字はこっち)は2つのものが交わる、という意味があるので、情報とその情報を欲している人が交わる、という意味からか、生活情報とか求人情報とか扱うフリーペーパーの意味でも使われるみたいです。

 

日本にもかつて「IT革命」を「イット革命」と発言した総理が居ましたけどね...85代とか86代とかそのあたりに。
知らないことが必ずしも悪いこととは言いませんけれども、国の舵取り役が世相に疎すぎるのは困りものです。

また、この話し振りだとユンさんの認識として「韓国には(選ばなければ)仕事がいくらでもあるのに情報のミスマッチで上手くいっていないだけ。情報のすり合わせさえ出来ればすぐに解決する」となっていることが伺えます。
それだけなら韓国の若者がわざわざ日本に就職しようなんてしません。日本の雇用情報の方が取得難易度は高いはずなんですから。
恐らく、具体的な雇用刺激策は無いんでしょうね。