韓国メディアの東京特派員がコラムで日本のクイズ番組に噛み付いていました。
昨年末の特番放送で、現役大学生が選ぶ幕末・明治時代に活躍した偉人に関するものだったのですが、ランキングに「伊藤博文」と「吉田松陰」が入っていることが気に食わなかったようです。こうしたことは「ちゃんと学ばなかったから」起こったこと、としています。
ちゃんと学ぶってなんでしょうね？ちゃんと学んでいれば「韓国の主張」と一致するはずなので、韓国に都合の悪い人物が選ばれるはずがない、とでも言うのでしょうか？
「日本の」偉人なのにねぇ...。本当に不思議な思考回路です。
そして散々批判して最後に「日本に対して批判ばかりするより彼らがどうすれば歴史を正しく知ることが出来るかがもっと重要ではないか」と結びます。まさか笑いを取りに来ているのでしょうか？
ソウル新聞の記事からです。
【特派員コラム】知らないことが問題／キム・ジナ東京特派員
「日本の近代化を導いた方じゃないですか」
先月末、日本地上波放送のあるバラエティ番組を見たときだった。背景のように点けていたテレビに気を留めて見た理由は「伊藤博文」という名前が出たからだ。全国の大学生1万人が選んだ「幕府、明治時代の偉人ベスト25」アンケート調査を見て芸能人が大学生の最近の傾向を当てるクイズ番組だったが、そのアンケート調査で伊藤博文が4位を記録した。これに先立ち、その大学生が伊藤博文を明治時代の尊敬する人物に挙げながら絶賛すると、芸能人たちは共感するかのように頷いた。
14位に選ばれた人物は「吉田松陰」だった。吉田松陰は伊藤博文ほど韓国では有名ではないが、日本の韓国侵奪の元凶は彼だ。吉田松陰は日本の武士政権である幕府時代、要人暗殺を試みたが失敗し29歳で処刑された。彼が育てた教え子の一人が伊藤博文だ。吉田松陰が日本による植民地時代を作った人物とする理由は、西欧列強がアジアを侵略した時、日本が生き残ろうためには朝鮮を植民地にしなければならないとして「征韓論」を主張したからだ。
日本のプライム枠の午後8時頃に多くの人が見るバラエティ番組で伊藤博文と吉田松陰を尊敬する人物と言って放送したのは衝撃的だった。さらに驚いたのは知性の象徴である大学生たちが選んだ尊敬する人物が彼らだったという点だ。韓国で伊藤博文なら知らない人がいないほど日本による植民地時代を代表する人物だ。しかし彼が生まれた国では尊敬する人物だった。そして多くの人が共感した。このギャップについて、なんと説明すれば良いだろうか。
日本の「過去消し」は現在進行形だ。日本政府は新潟県にある日帝強占期の朝鮮人強制労働現場である「佐渡鉱山」をユネスコ世界文化遺産の推薦候補に選定することを検討している。新潟県は佐渡鉱山が17世紀、世界最大の金の産出量を誇り、金の採取から精錬まで手作業で行った世界的にも類を観ない鉱山と絶賛する。しかし太平洋戦争の時、佐渡鉱山を戦争物資確保のための鉱山として活用し、不足した労働力を補うために朝鮮人労働者を大挙動員し、月給さえまともに払わなかった否定的な過去については言及しなかった。
伊藤博文を尊敬し、佐渡鉱山を応援するこの全てのことは、まともに学ばなかったことから始まる。
（中略）
新しい一年が始まったが、韓日関係改善の兆しは依然として見えない。その根底に歴史問題があることは誰もが知っている事実だ。過去を反省しない日本に対して批判ばかりするよりは彼らがどうすれば歴史を正しく知ることが出来るかがもっと重要ではないか。
ソウル新聞「[특파원 칼럼] 모르는 게 문제/김진아 도쿄특파원（【特派員コラム】知らないことが問題／キム・ジナ東京特派員）」より一部抜粋
「Q○ま!!」のことですね。記事の言う「大学生の最近の傾向を当てるクイズ番組」は完全に勘違いしてますが。
知らないことが問題との言葉はそっくりお返ししたいものです。
日本の学生が伊藤博文を尊敬する偉人に選ぶことが現在進行形の「過去消し」であるのなら、抗日義士なる人たちを現在進行形で「発掘」している韓国はなんでしょう？「過去作り」ですか？
日本の学生や芸能人、その他一般人が「日本の偉人」と考える際には近・現代日本の礎を作ったことが高く評価されるのは当然のことです。現代を生きている自分たちが享受している日常はそれらがあってこそなんですから。記者の感じたギャップとはこれでしょう。日本と韓国は別の国、別の歴史、別の民族。立場が違えば感じることは違って当然です。
国家の英雄が「如何に日本相手に暴力行為を働いたか」でしか評価できない韓国は気の毒だとは思いますけれども。だからと言って韓国人にとやかく言われる筋合いはありません。
そう言えば、ランキングには渋沢栄一も入っていたはずですが（3位だっけ？）そちらはスルーしています。朝鮮人に差別的な認識を持っていたとされる津田梅子もスルーしています。
記者は「知らない」んでしょうか？それは問題です。
