ルナ暴落の被害は20万人...うち10万人余が借金して投資していた話

ルナ(とUST)コインの大暴落で被害を被った投資家は推定で20万人程度になるそうです。また、この内の約10万人は借金をして投資をしていた人たちとことです。
発行元のCEOはUSTをフォーク(分岐)して新規コインを発行しUST保有者に配る補償案などを提示しているそうですけれど、こういう提案も「希望拷問」ってヤツなんでしょうね。

 



ソウル経済の記事からです。

「ルナ借金投資」20万人が大失敗...クォン・ドヒョン「新しいコイン出す」


(前略)

16日(現地時間)、クォンCEOはインターネットに掲載した掲示物で「失敗したテラUSDコインを無くし、テラブロックチェーンのコードをコピーして新しいネットワークを作りたい」と明らかにしたとブルームバーグ通信が伝えた。

クォンCEOは、このようにして作られた新しいトークンを核心アプリケーション(応用プログラム)開発者とテラブロックチェーンで取引注文を出したコンピュータ所有者、依然としてテラUSDを持っている人などのテラ支持者に配布したいと明らかにした。

これはクォンCEOが出した2番目のテラ生態系復活計画だ。彼は前にも10億個の新規トークンをテラUSDとその姉妹暗号資産であるルナ保有者に分配する方式でテラブロックチェーンネットワークの所有権を再構成し、システムを再び始めるとし、会員に同意するかどうかを尋ねた経緯がある。

ただ、テラUSDの価値暴落で大きな損失を被った投資家の期待とは異なり、暗号資産の専門家たちは希望的ではないとブルームバーグは伝えた。
一例として、世界最大の仮想通貨取引所であり、初期にテラの投資家であったバイナンスのジャオ・チャンポンCEOは、テラブロックチェーンをコピーしようというクォンCEOの提案である「フォーク(fork・ブロックチェーンが色々に分かれて新しいバージョンが出来ること)」に対して、何の価値も想像していない、と明らかにした経緯がある。

(中略)

先立ってテラブロクチェーン生態系を支援するために設立された「ルナファンデーションガード(LFG)」財団はUSTを生かすために保有していた8万余りのビットコインを既に売り払ったことが明らかになった。テラ側は残った暗号資産通貨でUST保有者に補償する方針だが、残ったビットコインが300個余りに留まり、投資家の不安は大きくなるものとみられる。

一方、ニューシースによると、銀行券は今回のルナ・テラ事態で被害を受けた投資家が20万人を超えると推定した。特に投資家の中で10万人余りは貸出しを受けて投資した、いわゆる「借金投資」と知られた。



「'루나 빚투' 20만명 폭망했는데…권도형 "새 코인 내놓겠다"(「ルナ借金投資」20万人が大失敗...クォン・ドヒョン「新しいコイン出す」)」より一部抜粋

打出の小槌か何かと勘違いしてるのでしょうか...?

随分前のTV番組なんですけれど、アメリカ人のカード事情の特集で、信用枠いっぱいになったら新しいカードを作って借金を借金で返す、というものがありまして。いわゆる「自転車操業」ですね。なんとなくそれを思い出しました。

番組では、そうした人専用のカード会社というのもあると紹介されていました。カード会社間のネットワークで借金がクルクル回されるシステムになっているのですが、回る度に膨らんでいくので、いつか破裂する風船ゲーム状態になります。
それでも利用者が利息を払えている間はカード会社には都合の良い顧客です。

 

最後に元記事のタイトルについて、ちょっと触れておきます。
「ルナ借金投資」と訳した部分の原文は「루나 빚투」です。この「빚투」には2つの意味があります。借金(빚)して投資する(투자하다)、という意味と、芸能人の家族などがそのネームバリューを利用してお金を借りたまま返さない(詐◯行為含む)などの意味(빚+too:me tooのもじり)です。
今回の記事は内容的に前者の「借金して投資」の意味になります。