日韓外相会談が行われるも特に成果は無し...関係改善は不透明という話

韓国外交部長官のパク・ジンさんが来られてます。今日は岸田さんを表敬訪問しましたが、特にコレと言って無かったようです。(明日以降、何か報道が出るかもしれませんが)
昨日の林さんとの外相会談も公式な発表は特に無く、肘ゴッツンコの写真を撮っただけだったとか。

それでも一部韓国メディア(朝鮮日報やニュース1など)は「現金化前に解決しようと言った!」とか「シャトル外交が本格的に出発。これは林外相の訪韓も推進されるという意味だ」と、なんとか盛り上げようとしているものの、何だかイマイチな感じがします。
どちらかというと「そうは言っても難しい」という空気感のほうが強いように感じます。

というのも、なんとか盛り上げようとしている報道やパクさんの発言って、いつものように関係改善の「雰囲気」を頼りにしているんですよね。
でも日本側はあくまで「具体的」な部分を重視しており、慰安婦合意にしても「合意の尊重ではなく実施」と、報道ベースではありますがハッキリ書かれています。これで関係改善を盛り上げようというのは、さすがに無理ですよ。

 



ニューシースの記事からです。

韓日関係改善論議本格化にも...日本メディア「進展がなく加速化は不透明」


(前略)

19日付けの日本経済新聞(日経)は前日、パク・ジン外交部長官が林芳正外相との会談で韓日慰安婦合意を尊重する意向を明らかにしたが「日本側は(ムン・ジェイン)前政権からの具体的な転換を注視する」と伝えた。

(中略)

外務省は「公式合意が確実に履行されることが重要だというのが日本政府の立場」と強調した。

同紙は慰安婦合意の尊重ではなく「慰安婦)合意の『実施』まで韓国側が明言しなければ譲歩はない、という姿勢を(日本政府が)貫いている」と分析した。

読売新聞は「当分、ユン政権が日本が受け入れられる具体的な解決策を提示できるかどうか、対応を慎重に注視する方針だが(日本政府内の)懐疑的な見方が多い」と伝えた。

日経は、日本政府が韓国側の解決策提示を促す反面「韓国はこのような日本の姿勢に焦りを感じている。過去の問題だけに焦点を当てるのではなく、他の懸案と未来の韓日関係議論をセットで展開したいという考えが強い」と見た。
しかし「韓国政府にとって歴史問題統制は難しい」とし、慰安婦問題も市民団体の批判があり、強制徴用の官民協議もすでに一部の支援団体が出席を拒否していると指摘した。

(中略)

18日に韓日外相会談が開かれた。両外相は記者たちの前で肘を突き合わせて挨拶したが、公開的な発言はしなかった

(中略)

時事通信は、韓日外相会談で両国の関係改善のための協議が本格化したが、強制徴用問題が目に見える進展を遂げられなかったと指摘した。「双方とも国内政治に不安要素を抱えている。これが一致点に到達することを困難にしている状況」と解釈した。

(中略)

朝日も安倍元総理の死で日本政府が「関係改善のために肯定的な姿勢を打ち出すのは難しくなった」と分析した。

自民党保守派のある中堅議員は「安倍元総理が党内保守派を整理して岸田政権を支えていた」とし「今後の対応によって保守派が一度に離脱する可能性もある」と憂慮した。

もし岸田政権が歴史問題をめぐって韓国と妥協したと見えれば保守派反発を招く恐れがある。

(中略)

保守性向の産経新聞は、安倍元総理が保守層の柱として岸田政権に影響力を及ぼしてきたと伝えた。
日本政府関係者の話として「安倍元総理が不在になった今、韓国に緩和した態度を取れば保守層の批判はさらに強まる。いつになく慎重に進めなければならない」と伝えた。

韓国内の不安要素はユン大統領の支持率だ。政権発足から約2カ月で40%を下回るなど「求心力の低下が見えている。 国内を整理できるか不透明だ」と指摘した。

通信は外務省幹部の話として慰安婦問題など韓日懸案について「(韓国政府の世論)意見集約は難しいだろう」という見解が日本政府内で広がっていると伝えた。
毎日新聞もユン政府の支持率低下が両国関係改善の障害になりかねないと指摘した。「政権の求心力が低下するほど多様な世論を整理し難題を決着させることが難しくなる」と指摘した。

朝日はむしろ支持率が下落したユン政府が対日関係改善姿勢を強調し「外交で点数稼ぎをするという考えが作用している」と見た。しかし、強制徴用問題は解決が容易ではないと指摘した。



ニューシース「한일관계 개선 논의 본격화에도…日언론들 "진전 없어 가속화 불투명"(韓日関係改善論議本格化にも...日本メディア「進展がなく加速化は不透明」)」より一部抜粋

少し前までは安倍さんの影響力のせいで岸田さんは自分の政治カラーを出せない、だから関係改善に動けない、との主張だったはずですが。
今度は安倍さんがいなくなったせいで党内の調整・求心が出来なくなった、だから関係改善に動けない、と。

岸田さんは関係改善をしたくて仕方ないが世論を気にして出来ない、のではなく、関係改善するためには「韓国側が間違い(国際法違反)を認めなくてはならない。そして是正しなくてはならない」というのが現実です。
「関係改善は難しい」という現実をちゃんと受け止めたのですから、ついでにこの部分の現実もちゃんと受け止めてほしいですね。