韓国、米国にチップ4の予備会合を逆提案...「中への輸出規制に言及されては困る」「どれが有利か戦略的に判断」という話

※昨日の記事にて、記事本文が表示されないという致命的な不備がございました。せっかく見に来てくださっていた方々にはご迷惑をおかけし申し訳ありません。


韓国が「チップ4」について来月頭に「予備会合」を開くことを米国に提案したそうです。誘われてないって言ってたはずなんですがねぇ...?

今月には外交部長官が訪中しますし、恐らくそこで「チップ4は中国を規制するものではない」と「分かってもらう」つもりでしょう。その後、米国に対し「中国の代理人」顔で話をする...いつもの「仲介役」のパターンですね。
以下で紹介する記事の中では米・中の「仲裁者」としています。好きですね、ホント。調整役である「仲裁者」は脇役ですけど、韓国の考える「仲裁者」は「自分のさじ加減一つで物事を決められる判事」ですからねぇ...。

 



毎日経済の記事からです。

「中国排除の時は半導体供給網が揺らぐ」韓の説得に...米、立場変えるか注目


韓国政府が韓・米・日・台の半導体協議体(チップ4)の構成と関連し、来月初めに予備会合を開くことを米国に逆提案した。これに対して官庁街では米・中葛藤が大きくなる中で韓国が「仲裁者」の役割をするという戦略という解釈が出ている。中国を刺激せずに4ヵ国が協力して産業シナジー効果を得る実利を模索しようということだ。

7日、企画財政部の高位関係者は「チップ4に中国を無視していくというメッセージが含まれては困る」とし「重要なことは中国を牽制するための産業防御(protection)ではなく、半導体生産国間の協力を強化するためのプロモーション(promotion)というメッセージを中国にきちんと知らせること」と強調した。産業通商資源部の高位関係者も「チップ4は情報と技術交流内容を盛り込んだ半導体協議体で、産業同盟を論じようという趣旨の組織ではない」と一線を引いた。

チップ4参加国が中国の逆鱗である「一つの中国原則」に触れてはならないという原則を韓国政府が提示するのも同じ脈略だ。これと共に、参加国が中国に対する輸出規制に言及しては困るという原則も提示した。

このような原則に共感が形成されれば、△各国の半導体支援法の優秀事例を共有△相互人材交流の拡大△技術協力活性化△サプライチェーン協力強化など、4つの主題を土台に細部協力に乗り出すことができるというのが韓国の構想だ。4つのテーマを詳しく見ると、最近、チップ4参加国の間で相次いで出てきた半導体支援法と関連し、細部内容を共有しようとする動きが目立つ。

(中略)

匿名を要求した政府高官は「チップ4参加国間の域内投資が増えれば投資当事者である大企業だけでなく1・2次協力会社の職員まで現地に行き来しながら働ける環境を作ることが重要だ」とし「例えば、米国が今年新設した韓国人専用専門職就業ビザ(E4)などを活性化する方案が議論される可能性がある」と話した。

(中略)

国内半導体業界はチップ4の予備会合に参加するかどうか神経を尖らせている。サムスン電子やSKハイニックスなど国内半導体メーカーにとって中国は最大の輸出市場といわれている。昨年、国内半導体輸出額1280億ドルのうち、中国への輸出は502億ドルで約39%を占めた。香港を通じて迂回的に輸出されたものを含めれば60%に達するというのが業界の分析だ。

(中略)

さらに中国はサムスンとSKハイニックスの主要半導体生産基地でもある。サムスン電子は中国西安NAND型フラッシュメモリ半導体の生産基地を置いている。SKハイニックスは無錫にDラム生産工場を稼働中だが、昨年インテルのNAND事業部を買収し、大連にも工場がもう一カ所追加された。

(中略)

チップ4に参加しない場合、韓国企業が被る損失も大きい。韓国は半導体生産においては世界最高水準だが、装備と素材、技術の相当部分は米国と日本に依存しているためだ。米国の場合、半導体厳選技術の相当部分を持っているが、これを一部だけ規制されても国内企業の生産には大きな支障を来すことになる。

イ・ジョンファン祥明大システム半導体工学科教授は「チップ4加入可否は、韓国企業と政府がどれが有利かを徹底的に分析し、戦略的に判断しなければならない問題」と分析した。



毎日経済「"中 배제땐 반도체 공급망 휘청" 韓 설득에…美입장 바뀔지 주목」より一部抜粋

「韓国の立場を説明」とか「共感を形成」とか、すごく好きですよね、韓国って。それを彼らは「戦略」と呼ぶのですけれど、それって言ってしまえば「話せば分かる」です。そう書いて「無策」と読みます。



半導体はカテゴリとして「安保」に入るのですが、韓国はどう見ても「経済」のカテゴリに入れてますね。
最後の教授の「どれが有利か」も、「経済的にどれが有利か」と言っているように聞こえます。