ユン政府の外交が四面楚歌(日米中北すべてダメ)で、船出前から座礁の危機との記事がありましたので紹介します。
この記事の面白いところは、まるで「以前は順風満帆だったのに」と言わんばかりに全て「ユン政府のせい」かのような書かれ方であるところです。
前政権と現政権が連続しない断続的な「王朝」の認識があるためなのか、集団健忘症に罹っているのか...どちらかでしょうか?
ハンギョレの記事からです。
ユン・ソンニョル外交、出発も出来ず座礁の危機...米・中・日・北「四面楚歌」
発足から三ヶ月目を迎えた「ユン・ソンニョル外交」が四面楚歌の危機に陥った。米国は安保・経済両面で構成している「対中包囲網」に韓国を動員しようと急き立て、中国は「自主路線を堅持せよ」と一般的な二国間外交では想像し難い「5大要求」まで提示した。日本は両国間の最大懸案である強制動員被害者賠償問題を円満に解決しようとする努力に冷淡な態度を固守し、核威嚇を繰り返していた北韓はコロナ19発生原因が南にあるとし「強力な報復」まで警告した。新冷戦がもたらした厳しい対外環境を考慮せず、前政権の「痕跡抹消」に執着したユン・ソンニョル外交が出発も出来ずに座礁する危機に置かれた格好だ。
(中略)
ユン・ソンニョル外交がエンジンを掛けたのは就任11日で開かれた韓米首脳会談だった。両首脳は同会談を通じ韓米同盟を「グローバル包括戦略同盟」として地位を高め、協力分野でも安保を超えた「技術同盟」に拡大することで意見をまとめた。
(中略)
パク・ジン外交部長官は7月18日、日本を訪問して林芳正外相と会い、強制動員賠償判決に対する「現金化が行われる前に望ましい解決策が得られるよう努力する」と約束し、25日の国会政府質問では韓中関係の最も敏感な懸案であるサード「3不」と関連して「私たちが中国と約束や合意したことはない」と「安保主権は当然、韓国の判断で下さなければならない」という立場を明らかにした。
(中略)
経済分野では米国が主導する中国を牽制するための新しい経済協力の枠組みであるインド・太平洋経済フレームワーク(IPEF)に入り、半導体分野の協議体であるチップ4の予備会合にも参加することにした。安保では3不変更と韓米日三角協力の強化、経済ではグローバルサプライチェーンを再編して中国の挑戦を抑えようという米国の要求を事実上、全て受け入れたのだ。
中国は極めて敏感に反応した。7月中の官営メディアと外交部スポークスマンの記者会見を通じて、厳しい牽制球を投げていた中国は結局、「言葉の爆弾」を打ち出した。王毅外相は9日に開かれた韓中外相会談で韓国は「当然独立自主路線を堅持し、外部干渉を排除せよ」という内容の「5大要求」を提示した。韓中関係で「独立自主」という言葉が使われたのは1894〜1895年の日清戦争で勝利した日本が下関条約1条に「清国は朝鮮国が完全無欠の独立自主国であることを確認する」という文句を入れてから事実上120年ぶりのことだ。
(中略)
日本も強制動員賠償判決という「難題」を円満に解決しようとするユン・ソンニョル政府の「融和的態度」に非常に冷淡な態度を見せている。関係改善をするには韓国が自ら最高裁判決を否定し「白旗投降」をしなければならないというような姿勢だ。北韓も「大胆な計画」と名付けられたユン・ソンニョル政府の新しい対北政策に一切応じていない。「核先制使用」等を示唆し威嚇水位を高めた北韓<労働新聞>11日付ではCOVID-19が流入したのが南側のせいだとし「強力報復」を警告するキム・ヨジョン副部長の発言を紹介した。
(中略)
ユン政府が直面した危機の根本原因はもちろん米中戦略対決の激化と北韓の核保有など「構造的原因」のせいが大きい。台湾海峡事態など韓国独自の力ではどうすることもできない難題も山積している。そのため前政権の外交路線を急いで否定する「急変針」に乗り出すより、米中間の戦略的利害をあまねく探る慎重かつ調整された対応が必要だったという指摘が続く。外交安保分野に長い間携わってきたある関係者は「3不が拘束力のある合意であろうがなかろうが、両国間協議を通じて今のような形態を維持する事案であることは明らかだ」とし「これを変えるためには中国と事前疎通を通じて変化した安保環境に対する韓国の立場を説明し、中国の理解を求めなければならなかった」と話した。
ハンギョレ「윤석열 외교, 출발도 못하고 좌초 위기…미·중·일·북 ‘사면초가’(ユン・ソンニョル外交、出発も出来ず座礁の危機...米・中・日・北「四面楚歌」)」より一部抜粋
ユンさんが全て台無しにしたかのような言いようですが、サード以外に関してはムンさんがコツコツと積み上げてきたもの、という気がします。
北朝鮮が韓国を抜きに(無視)して米国と直接交渉したがっていたのは周知のことですし、連絡事務所の爆破や公然と「バ◯」呼ばわりするなど、散々な態度だったのは覚えていないんでしょうか?
日本に関してもそうです。ユン政権が「融和的態度」を示しているから何だというのでしょう?日本は前政権のときから一貫して「国際法違反状態の是正」しか求めていません。これは行動の伴う厳然たる結果であって、「融和的な態度」だとか「雰囲気」などのポーズではありません。
そういう意味ではユン政権はまだ日本がリアクションを取る必要があることは何もしていません。
中国に対しては、もしかしたらオーストラリアが親中から一気に方向転換してある程度成功した前例を見たので倣ったのかもしれません。ですがオーストラリアと韓国では中国との物理的距離も文化的距離も違いすぎました。
とは言え「中国に理解を求めるべきだった」との外交関係者の意見には賛同できません。国益という利害が合致してないのだから中国が理解を示すはずないでしょう。
以下は記事へのコメントです。現時点で2483件です。
「こんな時期にあんなやつを選んだやつらが石頭だろう..あ〜ぁ!」(共感4021 非共感538)
「頼むから大統領辞めてくれ...器がダメなのは本人も分かってるじゃないT T 退勤時に水害で浸かるのを見ても家から出てこなかったし、戦争になったらどうなるのか...」(共感2813 非共感191)
「たった3ヶ月で国を台無しにするんだ...どうか下野しろ」(共感1707 非共感158)
「外交孤立を招いたユン災難..まだ19%がユン災難を理不尽に取り立てる」(共感1184 非共感115)
「もとからそうだったが、無性に<大統領ムン・ジェイン>の3文字が懐かしい」(共感1540 非共感794)
「全世界にすでに噂になった株価操作、経歴操作、論文操作、接待部のヒモが、暴力検事のヤ◯ザ者だと騙されて、誰も呼んでくれないし、来いとも言われず、自宅の地下で酒を飲み、国に災難が置きても退勤するうっかりさんだから国格をうまく食い物にしているのは知っているか!!!!」(共感411 非共感21)
「今になってムン政府が音頭を取りながら外交がどれほどうまく出来たのかを実感するだろう」(共感433 非共感62)