大統領室関係者「徴用解決法、1~2個に絞られた」という話

13日に約3年ぶりに行われた日韓首脳会談。安保の話題が中心だったこともあり徴用関連の具体的議論はありませんでした。
韓国メディアもこの件に関しての報道は控えめだったことは先日お伝えしました。ですが、日韓首脳会談から2~3日経ってから、大統領室関係者が記者団に対し「解決法は1~2個に絞られた」「実務者レベルでの協議が密に進んでいる」「ギャップが埋まったので問題を早く解決しようという雰囲気」といった趣旨のことを話したそうです。
もちろん、これらのことは日韓首脳会談の報道資料には載っていません。首脳会談では言及されていないからです。

この発言はさほど話題になっている様子もなく、私が見かけたのはニュース1とハンギョレくらいのものです。(他にもあったのかもしれませんが少なくとも私は見てません)
いつもの国内向けパフォーマンスの可能性が高いとは思いますが、しかし話されたのは公式ブリーフィングの場ですので大統領室の見解と見なせます。

 



ニュース1の記事からです。

大統領室「徴用解法1~2個に減った...韓日首脳、速やかに決着を付ける」(総合2報)


大統領室国家安保室は16日、韓日両国首脳が「強制徴用問題解決策に関して非常に密度のある協議が進行しており、協議進行状況に対してよく報告を受けていることを確認した」と明らかにした。

安保高位関係者はこの日の午後、龍山大統領室で記者団に会い、ユン・ソンニョル大統領と岸田文雄日本総理が13日、カンボジアプノンペンで行った首脳会談でこのような内容の議論が進行されたと伝えた。

この関係者は「両国実務陣の間で(強制徴用)解決策が今は一つか二つに狭まっているという報告を受けたという意味と解釈できる」とし「それだけギャップが大きく狭まったので、早く解消できる方案を模索して問題を早く終えようという雰囲気(だった)」と強調した。

関係者によれば強制徴用解決法に対する選択肢が一つ二つに減り、韓日首脳の積極的な解決意志で両国間の強制徴用問題解決が急流に乗る可能性が高まったのだ。

(中略)

安保室高位関係者は「速度感を持って進行させ強制徴用問題解決だけでなく韓日関係改善をもたらす方向で両首脳がもう少し注意を傾け力を注ごうという雰囲気だった」として「かなり肯定的で積極的な意気投合の意味と解釈すればいいのではないかと思う」と話した。

この関係者は「韓日関係と輸出規制問題、GSOMIA(軍事情報保護協定)、強制徴用問題、慰安婦問題、このようなことは事実すべて連結されている」とし「そのためにユン大統領も包括的な解決策を必要とする」と話したのだ。韓日双方ともその「ゴルディアスの結び目(絡み合って解決しにくいこと)」を強制徴用問題で解決していこうという共感があると理解すればよいと思う」と明らかにした。

ただし、実務陣レベルで解決策オプションを狭めていくなど肯定的な気流があるが、両国首脳が決断しなければならない「悩み」は依然としてあるように見える。この問題を早く解決しようという大きな原則には合意したが、両国関係の特殊性を考慮して細部内容に対する悩みを続けるものと見られる。

これと関連してこの関係者は「両首脳水準で具体的な解決策に関しては『これからはこの解決策で行きましょう』というような議論はなされなかった」と言及した。

(後略)



ニュース1「(大統領室「대통령실 "징용해법 1~2개로 줄었다…한일정상, 속히 매듭 결의"(종합2보)(徴用解法1~2個に減った...韓日首脳、速やかに決着を付ける」(総合2報))」より一部抜粋

引用したニュース1の記事では匿名になっていますけれどハンギョレではちゃんとお名前載っています。キム・ソンハン国家安保室長だそうです。話した場は東南アジア順訪決算ブリーフィング、ということですから公式の記者会見ですね。

しかし、実際に解決法が一つ二つに絞れたという「報告を受けた」ではなく「報告を受けたという意味と解釈できる」とはどういうことなんでしょう?
全体的にいつも通りの「雰囲気論」な感じです。