メモリ半導体輸出の51.3%は中国行き...「特定国家排除ではなく多層協力を」という話

昨日紹介した記事と少し関連がある内容で、韓国の国益に適うのは「寛容外交」との主張です。
韓国は米国や日本だけでなく、中国やASEAN諸国とも密接な関わりがあるので、どこかを「排除」するのではなく「多層協力」し合うべきだ、と。

「多国間主義」を唱えてはいますが、その実「メモリ半導体の51.3%(2022年基準)は中国行きだから」が一番の理由です。中国を排除すると、メモリ半導体の最大顧客を失うから、困るから「だから」中国を排除してはならない…なんですよね、結局。逆にそれ以外の理由は多分、無いです。

 



聯合ニュースの記事からです。

「メモリ半導体の輸出の半分は中国行き...特定国排除ではなく、多層協力が必要」


韓国が特定国家排除ではなく全ての利害当事国との協力強化を目標に対外戦略を推進すべきだという主張が提起された。

キム・フンジョン対外経済政策研究院(KIEP)院長は3日、高麗大学校で開かれた「2023経済学共同学術大会」の基調演説でこのように明らかにした。

キム院長は中国が昨年基準で韓国のメモリ半導体輸出の51.3%を占めているとし、対中国半導体輸出金額が韓国の技術競争力を維持し、源泉技術を投資するのに必要な資金だと指摘した。

(中略)

キム院長は「現在議論されている地域およびサプライチェーン協議体は米国、豪州、日本を中心に中国排除の性格が非常に強いのが特徴であり、韓国はこのうち一部だけが参加している状況」と話した。

それと共に「韓国は米国、日本だけでなく中国、アセアン(東南アジア諸国連合)国家と密接な関係を結んだ国家として、多国間主義回復が国益に必須」とし「したがって韓国の対外戦略は特定国家排除ではなく多層的協力であり、全ての利害当事国と協力を強化することを目標にしなければならない」と主張した。

(後略)



聯合ニュース「"메모리반도체 수출절반이 중국행…특정국배제 아닌 다층협력 필요"(「メモリ半導体の輸出の半分は中国行き...特定国排除ではなく、多層協力が必要」)」より一部抜粋

もしかして日本や米国は中国や東南アジアと「密接な関係はない」とでも思っているんでしょうかね。

それはともかく、韓国が本当に「グローバル中枢国(記事中に出てきます)」と自負できるだけの技術があったとして、「多層的協力」なんてしようものなら、単に「技術のATM」にしかならないんじゃないでしょうか?方々に「イイ顔します」ってことでしょう?
そして中国を排除したい日米側からは「韓国と協力するとそこから洩れる」と思われて韓国も排除対象になったり。メチャメチャ立ち位置調整が難しいと思いますけど。