「ノージャパン」の雰囲気が消えたのは日本による被害が「具体的ではなく抽象的だから」という話

何度も何度も「ノージャパン衰退」関連の記事が出ていますが、ダメ押しで「完全終了」が確認されたようです。
まあ、今までも「選択的不買」だとか、ノージャパンを「しなければならない」のに「出来ていない」と、自分たちで上げたハードルに足を取られていたような気もしますが...。

それはともかく、最近YouTubeで日本在住の韓国人YouTuberが一時帰国の間を利用して近場のスーパーで食料品の物価をチェックしている動画を観ました。
動画内で酒類の価格もチェックしていて、日本メーカーのビールが普通に並んでいるのが確認できます。韓国は日本よる酒税が高いので日本産のウィスキー(例:サントリーの角瓶の多分700mlが4000円。国内だと1500円くらい)などは倍以上の金額になっていましたが、ビールの値段は多分そんなに変わんないと思います(500ml缶が290円くらい)。

 



京畿日報の記事からです。

「NOジャパンはない」...日本産を前面に押し出した流通・劇場街「活気」


(前略)

24日、城南のある大型デパート内の日本のファッションブランド「ユニクロ」売り場。店内にはシャツ、ジャケットなど色とりどりの春商品が陳列されており、ここを訪れた30人余りの買い物客は服を試着したりしつつ几帳面に製品を見ていた。

(中略)

ユニクロ売り場の向かい側にある日本の生活用品・衣類・家具ブランド「無印良品」でも客足は絶えなかった。寝具類を買いに来たというイ・ミョンファさん(32)は「消費者の立場では、価格も安く耐久性も良ければそれでいい」とし「政治と民間交流は区別されなければならないのではないか」と反問した。

書店でも「ノージャパン」の雰囲気は見当たらないのは同じだ。城南のある書店ではスラムダンクの漫画と日本作家らの推理小説コーナーが人目を引いていた。

(中略)

衰えた「ノージャパン」の雰囲気は劇場街も例外ではなかった。CGV水原店には新海誠監督の日本アニメーション映画「すずめの戸締り」を見に来た20~30代観客の足が続いた。該当映画は封切以後、累積観客約220万人を動員し、24日基準で16日連続ボックスオフィス1位を記録しトップを譲らずにいる。

友人と一緒に見に来たキム・ヒョンジョンさん(23)は「映画『君の名は。」から新海誠監督の映画が好きで今回の映画も見に来た」とし「日本に対する批判的世論があるのは事実だが、それは政治の領域であるだけで日本映画でもそうでなくても自分が好きなものを楽しめばいい」と線を引いた。

また、最近暖かくなり東京や大阪など日本の主要観光地を旅行する韓国人も増えている。日本政府観光局によると、先月日本を訪れた外国人147万人のうち韓国人は56万8千人(38.5%)で最も多かった。

専門家たちはこのように「ノージャパン」の雰囲気が消えた理由の一つとして「効用性」を挙げた。

イ・ヨンエ仁川消費者学科教授は「2019年当時の『ノージャパン』運動の場合、日本の輸出規制に伴う直接的な被害を数値上で体験することができた」として「しかし現在は日本による国内被害が具体的ではなく、抽象的で『ノージャパン』運動が起きていない」と分析した。続けて「特に若い世代は政治的、歴史的関係とは関係なく個人の効用性を中心に考えて行動する傾向があるが、この点も影響を及ぼしただろう」と評価した。



京畿日報「“NO재팬은 없다”…일본産 앞세운 유통·극장가 ‘활기’ [김정규 기자의 오늘 E-현장](「NOジャパンはない」...日本産を前面に押し出した流通・劇場街「活気」)」より一部抜粋

だから無理は続かないんですって。
しかし、未だにこんな記事が出ることがある種異様ですよね。「ノージャパン」という行為に正当性があったと考えているからこそ、「衰えたノージャパンの雰囲気」を疑問視するかのような視点の記事が出るのだと思います。