貯蓄銀行の延滞率が3月末時点で5%超え...3ヵ月で1%急騰していた話

つい2日ほど前にノンバンクを中心に延滞率が高まりつつある、という話をお伝えしたばかりです。その時のデータは昨年末を基準にしたものでした。その時点で1ヵ月以上の延滞率が2.24%でした。これだけだと、まあそんなもんか、な感じです。
しかし、これを3ヵ月以上、利子返済が滞っているものとすると昨年末時点で4.04%に跳ね上がります。そして今年3月末時点で見ると、3ヵ月以上の利子返済延滞率は5%を超えることが分かりました。3ヵ月で1%の急騰です。

 



東亜日報の記事からです。

貯蓄銀行の延滞率、5%を超える...健全性「赤信号」


(前略)

1日、貯蓄銀行中央会によると、貯蓄銀行が出した貸し出しのうち固定以下与信が占める割合は今年3月末基準で5.10%と集計された。昨年末(4.04%)より1%ポイント以上急騰した数値だ。固定以下与信は利子が3ヵ月以上滞り、踏み倒される恐れがあるか、事実上回収が不可能な貸し出しをいう。貯蓄銀行の全体延滞率も昨年末に3.41%から今年3月末に5.10%へと約1.7%ポイント増えた。

延滞率の増加は貯蓄銀行の規模を問わず起きている。金融監督院によると昨年末、資産規模10大貯蓄銀行のうち、SBI貯蓄銀行を除いた9ヵ所で3ヵ月以上延滞した貸出比重が増えた。OK貯蓄銀行の固定以下与信比率は2021年末に7.16%から昨年末に7.95%へと0.79%ポイント増えた。同期間、韓国投資貯蓄銀行は0.23ポイント(2.32%→2.55%)、ウェルカム貯蓄銀行は1.32ポイント(4.93%→6.25%)それぞれ増加した。これらを含め全体貯蓄銀行79ヵ所のうち55ヵ所で固定以下与信比率が1年前より最大6%ポイント増えた。このうち4ヵ所は延滞率が金融当局の勧告値(8%)を上回った。

(中略)

他の金融圏の延滞率も軒並み動いている。まず脆弱層の急銭窓口であるカードローンが不安だ。新韓・サムソン・KB国民・ウリ・ハナのカード会社5社の延滞率は今年第1四半期(1~3月)ともに上昇し、一斉に1%を超えた。主要カード会社の固定以下与信比率も総じて上昇傾向を見せている。第1金融圏である銀行圏のウォン貸出延滞率もやはり今年2月末に0.36%で2020年8月以降、2年半ぶりに最高値だ。

専門家たちは相対的に低信用貸出者が集まる第2金融圏を注意深く見守らなければならないと警告する。脆弱層の場合、利子負担が急増する時、貸出不良化速度がはるかに速いうえ、政府の金融支援で満期延長、償還猶予などの恩恵を受ける貸出は延滞率統計に含まれず隠れた不良がさらに大きいという憂慮が出ている。

(後略)



東亜日報「저축은행 연체율 5% 넘어… 건전성 ‘빨간불’(貯蓄銀行の延滞率、5%を超える...健全性「赤信号」)」より一部抜粋

こんな状況ですが、ユン政権の経済政策はパッとしません。不動産規制を緩和し、お金を借りやすくし、国民に借金させて土地転がしでバブル経済を維持する、これだけです。
打てる手が無いってのもあるんでしょうけど、打つ必要性もあまり感じてないのかな、という気がしなくもありません。今まで消費先行で上手くいっていたのだから、同じようにすればいい、と。そんな感じに考えてそうです。