2019年のシンガポール会談、トランプ陣営は「故意に」ムンさんを「排除した」という話

トランプ政権時代、トランプさんの側近だった人たちを中心に、約16名が共同著書として、親トランプ寄りのシンクタンクから書籍を発行したそうです。次期大統領選を見据えた宣伝本と思われます。

その中で少しですが、日本・韓国ともに触れられています。
安倍さんとトランプさんの関係については「2人の個人的な絆が日米関係を強化し、共通の目標を追求する上で重要な役割を果たした」としています。おそらくインド・太平洋戦略を指してのことでしょう。
一方、ムンさんには若干微妙です。
アメリカファーストの外交の成功事例」として、米朝首脳会談に触れた部分があるのですが、ムンさんがあまりにも北朝鮮に譲歩しようとする意志が強かったため米国側は「故意に」ムンさんをシンガポール会談から「排除した」と書かれているとのことでして…。
ムンさん(韓国)を「排除した」ことで米国が北朝鮮に対して「強気に出ることができた」、これが結果的に「成功に繋がった」という意味のようです。
とは言え、いくら宣伝本と言えども一国の大統領をハブったことを「成功事例」に挙げるのは異例ではないでしょうか?

 



朝鮮日報の記事からです。

[単独] 「文、北朝鮮に譲歩しようとしたのでシンガポール会談から除外させる」


ホワイトハウス再入城を狙う米国共和党大統領候補ドナルド・トランプ前大統領の側近たちが大挙執筆に参加した本「米国安保のためのアメリカファースト接近法(An America First Approach to U.S. National Security)」が9日出版された。

(中略)

モーガンオルテガース元国務省報道官は2018~2019年の米朝対話と2度の首脳会談を「アメリカファースト外交の成功事例」と本に書いた。「米国の国力、大統領のリーダーシップ、力による平和、同盟のように働くが、時には米国が国益によって一人で行動できるという警告などが調和した結果」と話した。オテイガス氏は、ムン・ジェイン当時大統領について、「米国はムン大統領の話を聞いたが、彼が望んだよりも北韓に強硬な態度を取った」とし、「ムン大統領が北韓に譲歩しようとする意志が強かったため、故意に彼をシンガポール会談から排除させた」と述べた。 故安倍晋三元首相に対しては「トランプとの個人的な絆が日米関係を強化し、共通の目標を追求するのに核心的な役割を果たした」と評価した。

(後略)



朝鮮日報「[단독] “文, 북한에 너무 양보하려 해 싱가포르 회담서 제외시켜”([単独] 「文、北朝鮮に譲歩しようとしたのでシンガポール会談から除外させる」)」より一部抜粋

韓国側の主流意見では、シンガポール会談を妨害したのは「日本」です。邪魔をしたのは「日本」です。
なぜならここで話がまとまってしまうと日本は「パッシングされてしまう」と焦っていたと考えているからです。

しかし、トランプ政権の内情を知る人たちはそうは考えていなかったし、またそのように見せたいとも思っていないようです。シンガポール会談がまとまらなかったのは、あくまで「米国が」妥協をヨシとしなかったから、という「強い米国」のイメージを確固たるものとしたいのでしょう。


記事へのコメントは2697件。反応は「良い情報:49 興味深い:19 非常に共感:3290 良い分析:19 続報期待:104」です。

「もうムン・災難がスパイだということが本当に分かるだろう?これがスパイじゃ無ければ何がスパイなのか?」(共感8327 非共感195)

ムン・ジェイン北韓には本当に弱腰だった。後から悪口を言われても反論も出来なかったし、本当に何でもしてあげようとしていたし、キム・ジョンウンに会った時の写真を見ると、政治家が他に政治家に対するのではなく、顔見知りに会ったように本当に喜んだ顔、大きく笑う姿がよく見えた。今の記事を見ると、米国人もムン・ジェインについてよく分かっていたことが明らかだ。-->文大統領があまりにも北朝鮮に譲歩しようとする意志が強かったため、故意に彼をシンガポール会談から排除させた」と述べた。」(共感3016 非共感39)



保守系メディアの記事ということもあってか、ムンさんを非難する声ばかりでした。コメントの主たちの一体どれほどが2019年当時からこのように考えていたのかは疑問です。ほとんどが当時は脳内お花畑だったんじゃないかと思います。

擁護するわけではありませんが、コメントの主たちはともかくも、朝鮮日報シンガポール会談ご破算直後から外信(ブルームバーグ等)の記事を引用するなどして「トランプ―ムン不和説」を報じていました。非核化交渉路線が異なる、と。

ただし、会談直前までは米国が北朝鮮を「事実上の核保有国と認めるかもしれない」「THAAD撤収もあり得る」と、米国が韓国の言うがままに易々と譲歩し続けるかのような記事を載せていましたから、そうならなくてホっとした反動が出たのかもしれません。