韓国の上場企業における「限界企業比重」13.4%...IMF調査基準で対象国中7番目に高いという話

IMFの基準で韓国のゾンビ企業の割合が13.4%と出たそうです。調査対象国のうちで7番目に高い数値だとか。

ちなみに調査対象国は「64カ国」と以下で紹介する記事では書かれていますが、調査対象国は63カ国のようです。元のレポートのp.8 Dataの欄に

We use quarterly balance sheet data from S&P Compustat North America, and Compustat Global on nonfinancial listed firms for 63 countries, 32 EMs and 31 AEs, over 2000-2021.
S&P Conpustat North AmericaとCompustat Globalから入手した2000~2021年の63ヵ国の非金融上場企業の四半期賃借対照表データを使用した)


と記載があります。もしかしたら63ヵ国+調査対象国平均=64という意味かもしれません。

 



ニュース1の記事からです。

2年間利子を返せなかった「ゾンビ企業」の割合13.4%...64カ国のうち「7番目」


(前略)

21日、韓国銀行によると、国際通貨基金IMF)が昨年主要国の限界企業比重(上場企業基準、2000~2021年平均値)を調査した結果、韓国が13.4%を記録した。これは調査対象の64ヵ国のうち7番目に高い水準だ。中位値の11.6%を1.8p上回った。

IMFが定義した限界企業は、利子補償倍率(営業利益/利子費用)が1未満であり、レバレッジ比率(総負債/総資産)が同種業界のうち、上値より高く、売上増加率がマイナスの状態を2年連続で続けた企業を意味する。

(中略)

IMFの分析で韓国より限界企業の割合が高かった6ヵ国は△ヨルダン△キプロスギリシャクロアチアポルトガル△カナダなどだった。先進国の中で唯一、カナダだけが韓国をリードした。

これに対しIMFは「オーストリアフィンランド、スペイン、ドイツ、オランダ、フランスなどヨーロッパ国家の上場企業は限界企業比重が少ない傾向を見せたが、カナダ、韓国、オーストラリアなど他の先進国の場合、限界企業比重が高かった」と明らかにした。

続けて「限界企業化の様相は国別に異なる姿を見せたが、例えばオーストラリアと韓国は非上場企業の限界企業が低い比重を占めた」と説明した。

IMFはこのような限界企業を「ゾンビ企業(zombie firms)」と呼び「グローバル金融危機とCOVID-19拡散以後、このような企業が全世界的に増える現象が観察された」と付け加えた。

(中略)

韓国銀行の集計によると、全体外部監査企業の借入金で限界企業が占める割合が2021年14.7%から2022年17.1%に増えた。韓銀が定義した限界企業は、利子補償比率が3年連続で100%未満の企業を意味する。



ニュース1「2년째 이자 못갚은 '좀비기업' 비중 13.4%…64개국 중 '7번째'(2年間利子を返せなかった「ゾンビ企業」の割合13.4%...64カ国のうち「7番目」)」より一部抜粋

去年の6月に韓国銀行が出した「2022年の企業経営分析」報告書によると、利子保障比率100%未満、つまり稼いだ営業利益で利子が払えない企業の比率は35.1%となっていました。(対象は韓国国内外監査対象企業3万社)

韓国内の基準では利子保障比率100%未満が3年続いた場合、IMFの基準の場合では2年続いた場合を「ゾンビ企業」と見なしますが、この35.1%というのはどうやら期間が区切られていないようなので、1年の企業も含むと思われます。2年、3年と期間が伸びるにつれて比率が下がっていくのは耐えられなくなった会社が倒産するからでしょうね。

下の画像はIMFのレポートに載っていたグラフです。上の「Limited firm」が上場企業、下の「Private firm」が民間企業となります(記事で主に取り上げているのは上場企業のみ)。リストが小さくて見にくいのですがピンクの丸の部分が韓国、参考までに水色の丸の部分が日本となります。


韓国は上場企業の方がゾンビ企業の比率が高く、民間企業になると下がります。これは要するに株式市場の利益率が低いという意味でもあります。
韓国企業の利益率が低いというのは昔から有名な話です。記事の本筋と少し話は逸れますけれどもバリューアップ・プログラムを意義あるものにするためには、この収益率の改善が必須となると考えられます。