ムンさんが大統領職時代の回顧録を出版したのですが、その内容が中々にアレなようです。
もちろん実際に私は原文を読んだわけではなく関連報道の抜粋内容を読んだだけですが...それだけで、もう何と言い表して良いか困る微妙な気分になりました。根拠の無い自信過剰というか、ビックリするくらい自分を客観視出来ていないのです。
いや、もうそれ「ただの韓国人じゃん」って思われるかもしれませんけれども、ちょっと度を超しているのです。コレが自己正当化のための詭弁ではなく本心なのだとしたら、何かのゴビョーキじゃないかと私は本気で心配になるレベルなのです。
朝鮮日報の記事からです。
ムンと30分通話したトランプ、安倍と75分電話で「北解決策」を聞いた
(前略)
ムン・ジェイン前大統領が先月出版した回顧録「辺境から中心へ」をめぐる議論が続いています。「存在しない北韓の非核化の意志を代弁した」と指摘されているこの回顧録は、北韓問題だけでなく、他のファクトに対する検証が必要だとする指摘が多く出ています。
(中略)
ムン前大統領は回顧録でこう語っています。
「韓国政府は均衡外交で歴代最高の成果を出した。そのように自負してもいいと思う。韓米同盟が強固で、韓日関係が政治的にギクシャクした部分があったが、経済的にも民間レベルの交流では何の問題もなくうまくいったし、中国やロシアとの良好な関係、北韓とも平和を維持した、このような時は歴代政府ではなかった」(488ページ)
「韓米関係を見ると、パク・クネ政府とオバマ政府の間で息が合わなかった」(488ページ)「彼(トランプ)に対する否定的な評価もあるが、私には同盟外交のパートナーとして非常によく合う方だった」(29ページ)。
チェ・ジョンゴン元外交部1次官もこのような話をしてムン前大統領の自画自賛を助けています。「安倍総理はトランプが当選者だったとき、私邸のトランプタワーまで行ってメッキのゴルフクラブもプレゼントしたが、二人の関係はそれほど相性が良くなかったという話を聞きました」(30ページ)。
ムン前大統領は、パク・クネ大統領とオバマ大統領は息が合わなかったものの、自分とトランプの関係は緊密だったと考えているようです。残念ながらムン前大統領のこのような発言は事実とかけ離れているという評価が多いです。私は2018年6月に東京特派員として赴任、日本で取材し、トランプ・安倍首相のブロマンスが過去最高水準の首脳関係に達したことを取材しました。その一方で、ムン・ジェインートランプの関係はムン前大統領が思っていたほど緊密ではなかったことが外からうかがえました。
(中略)
トランプと安倍は2020年1月まで首脳会談を14回、電話会談を33回行うほど緊密な関係を維持していましたが、2019年12月21日に両首脳が75分間にわたって電話会談を行っていたことが分かりました。私は特に、当時、ムン・ジェインートランプの通話が1は月7日の30分の通話が最後でしたが、トランプー安倍が1時間15分間通話したことに注目しました。韓米首脳間の電話通話が30分と発表されれば通訳を除けば15分に過ぎません。重要な懸案を適切に扱うには不十分な時間です。
(中略)
2020年1月、東京の有力な外交筋からトランプと安倍が、その日1時間以上電話で話し、通話の半分以上を北韓問題に割いた事実を取材することができました。
(中略)
当時は北韓が12月初めに外務省の談話を発表し、「クリスマスプレゼントを何に選定するかは全面的にアメリカの決心にかかっている」としたことを明らかにし、北韓による「クリスマス挑発」の可能性が提起された時点でした。これを受けてトランプは、安倍が韓日中3か国首脳会議に出席するため中国に出国する直前に電話をかけ、北韓への戦略について助言を求めたということです。安倍がトランプの北韓政策に対して重要な影響を及ぼしていたことが改めて確認されたのです。
(中略)
トランプが安倍に対北韓戦略の助言を求めたのは初めてではありません。2019年、ムン・ジェイン政府の韓日軍事情報保護協定(ジーソミア)破棄を契機に、北韓問題で韓米間の重要協議がきちんと行われていない間、日米は密着しているとの観測が出ていました。
当時の日米密着とは違い、韓米関係は行き違っていました。チョン・ウィヨン国家安保室長はアメリカ訪問直後の2019年12月10日、「トランプ大統領が金正恩委員長の誕生日祝いのメッセージをムン大統領が伝えてほしいと言った」として仲裁者を自任しました。しかし、北韓外務省の金桂冠顧問が「アメリカ大統領の親書で直接受け取った状態」という談話を出し、面子をつぶしました。当時、外交関係者からは「親書の有無も分からないほど韓米間の疎通に問題があるという意味ではないか」という話が出ました。ムン大統領が2020年の新年の辞で南北協力構想を明らかにすると、アメリカ国務省は「すべての国連加盟国は国連安保理の制裁決議を履行すべきだ」として事実上反対の意思を示しました。
(中略)
トランプ氏は2019年の韓中日首脳会議だけでなく、重要なヤマ場があるたびに安倍氏に意見を求めます。2018年6月12日にシンガポールで初めての米朝首脳会談を行う前日にもトランプ氏は安倍氏と電話で話します。
(中略)
トランプと安倍の緊密な関係はアメリカのボルトン前大統領補佐官の回顧録にも描かれています。ボルトンは自身の回顧録「それが起こった部屋、ホワイトハウスの回顧録(The Room Where It Happened:A White House Memoir)」で、「2018年6月のシンガポール1回目の米朝首脳会談の直前、安倍総理がトランプ大統領に『金正恩北韓国務委員長を信じるな』と助言した」と明らかにしました。ボルトンはこの本で、トランプと最も親しい外国の首脳に安倍を挙げました。
(中略)
チェ・ジョンゴン元第1次官はムン・ジェイン回顧録で、「安倍首相はメッキしたゴルフクラブもプレゼントしたが、二人の関係はそれほど相性が良くなかったという話を聞いた」としましたが、どこでそんな話を聞いたのかわかりません。
朝鮮日報「文과 30분 통화한 트럼프, 아베와 75분 전화하며 ‘北 해법’ 물었다(ムンと30分通話したトランプ、安倍と75分電話で「北解決策」を聞いた)」より一部抜粋
記事はあくまで当時東京特派員として取材にあたっていた記者の個人的な視点に基づいたツッコミですが、そうでなくてもムンの認識に致命的なズレがあるように感じる人が大半ではないでしょうか?
回顧録なんて言うのは当時を思い返した個人の感想文なんですから、ファクトチェックなど不要だと私は思ってます。ただムンさんの認識力(自分が他者からどのように見られているかという客観的認識力と、他者を他者の論理・視点から分析・認識する能力)が著しく劣っているということ、さらにご本人の「脳内バラ色具合」を告白したに過ぎないと思います。
「国民は自らの程度に応じた政治しか持ち得ない」という言葉が示す通り「韓国人の程度に応じた大統領」だったということかもしれません。