韓国、MSCI先進国指数入り今年も不発という話

モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル社が算出しているMSCIという指数があります(厳密には指数の総称がMSCI)。世界約70カ国の国と地域の株式市場をカバーしており、代表的な指数として機関投資家投資信託ベンチマークに採用されています。

韓国は長年、「事実上の先進国」を自称していますが、少なくとも証券市場においては、つまりMSCIにおいてはという意味ですが、先進国には分類されていません。
2008年からMSCIで先進国昇格観察対象国に含まれ(この頃から「その気(=事実上の先進国)」になっていったような気がします)、審査対象国にもなりましたが、結局先進国には昇格せず。2014年には観察対象国からも除外されています。
それでもその後も毎年、MSCIの発表内容には神経をとがらせています。

しかし、今年は昨年から実施されている空売り禁止措置のために、早い段階から先進国昇格は無いだろうと見られていました。昨日20日MSCIが発表されましたが事前の予想通り、韓国の先進国編入はありませんでした。

 



ザ・ファクトの記事からです。

韓国、MSCI先進国指数編入不発…空売り禁止の影響


(前略)

MSCI20日(現地時間)「今年の先進国とエマージング新興国)国家の再分類の結果、エマージング国家に属している韓国は変更がない」と発表した。

空売り禁止延長が原因と分析される。MSCIは「韓国金融当局は昨年11月空売り全面禁止措置を施行し、一時的なものと予想されるが、市場原則の突然の変更は望ましくない」と説明した。

金融当局は昨年11月から不法空売り遮断のために空売り制度を禁止したが、最近空売り電算システム構築が完了する来年3月まで空売り禁止を延長すると明らかにした。

(中略)

MSCI側は「潜在的再分類のためにはすべての問題を解決し、改善措置が完全になされなければならず、市場参加者がこれを徹底的に評価できる十分な時間が必要だ」と強調した。

(後略)



ザ・ファクト「한국, MSCI 선진국 지수 편입 불발…공매도 금지 영향(韓国、MSCI先進国指数編入不発…空売り禁止の影響)」より一部抜粋

去年まで昇格できなかった理由は、外国人投資家登録制というものがあったからとされています。
外国人が韓国の上場企業の株式を売買する際、金融当局に個人情報などを事前に登録することが義務付けられており、海外からの投資のハードルを上げているという点がマイナスとされていました。
この制度は昨年末に廃止されたのですけど、今度は空売り規制が足を引っ張ったようですね。

ただ、本質的な問題はそこではなく、MSCIの発表にもあるように「市場原則の突然の変更」、これこそが問題です。空売りに限らず市場原則を金融当局側がコロコロと突然変えるなど混乱の元です。先進国として相応しいとは言えません。