韓国政府が代位弁済した個人の借金が8月末までで1兆ウォンを超えた話

庶民の借金を政府が返してくれる国・韓国で、今年、韓国政府が代位弁済した個人の借金が8月末時点で1兆ウォンを超えたことが分かりました。

 



世界日報の記事からです。

政府が肩代わりした庶民の借金、2024年だけで1兆ウォンを超えた


(前略)

6日、共に民主党のイ・ガンイル議員室が庶民金融振興院から受け取った資料によると、8月末基準で政策庶民金融商品代位返済金額は1兆551億ウォンと集計された。

最低信用者を支援する庶民政策金融商品である「日差しローン15」の今年の代位返済額が3591億ウォンで最も多かった。この商品の代位返済率は8月末現在25.3%に達した。庶民金融振興院が100万ウォンを貸し出した時、25万3000ウォンを踏み倒され、代わりにお金を返すという意味だ。

「日差しローン15」代位弁済率は2020年5.5%から2021年14.0%、2022年15.5%、昨年21.3%などで毎年最高値を更新している。

低信用勤労所得者が利用できる勤労者日差しローンの今年の代位返済額は3398億ウォン、低所得・低信用者が第1金融圏に移ることができるよう支援する「飛び石」性格の日差しローンバンクの代位返済額は2453億と各々調査された。

満34歳以下の青年層を対象にする日差しローンユースの代位返済額は420億ウォン、代位返済率は11.8%と集計された。

信用評点下位10%の最低信用者に貸出を出す最低信用者特例保証の代位返済額は689億ウォンだった。代位返済率は25%を記録し、前年末(14.5%)比10ポイント以上上昇した。2022年9月に発売された最低信用者特例保証は、信用点数下位10%、年間所得4500万ウォン以下の最低信用者が1000万ウォンまで融資を受けられる商品だ。 延滞履歴があっても貸出が可能で、主に多重債務者が利用する。

日差しローンだけでなく、今回の政府の核心政策金融商品に挙げられてきた小額生計費融資の延滞率も急騰している。

小額生計費貸出の延滞率は8月末基準で26.9%で、前年末(11.7%)対比15.2%ポイント上がった。延滞残高は2063億ウォンに上る。

(後略)



世界日報「정부가 대신 갚아준 서민 빚, 2024년에만 1조원 넘었다(政府が肩代わりした庶民の借金、2024年だけで1兆ウォンを超えた)」より一部抜粋

貸出金額の25%が踏み倒されるって相当ですよ。もう初めから返す気なしに借りていて、返してもらう気なしに貸している状態なのではないでしょうか?

不動産PFという稼ぎ頭(?)を封じられた貯蓄銀行が力を入れているのが、実はココだったりします。
今年の第1四半期末時点で貯蓄銀行は、信用評価点下位50%に対して1兆7700億ウォンの貸出実績があります。前年同期比6.5%、額にして1000億ウォンを超える貸出規模です。
この中には主に政策公庫が保証する政策金融商品が含まれています。つまりは上記記事で言われている「日差しローン(ヘッサルローン)」です。

第2四半期のデータは見つかりませんでしたが、恐らくこの調子で規模を拡大しているものと思われます。貯蓄銀行融資の42%が5ヵ所以上の多重債務者、75%が3ヵ所以上の多重債務者とのデータがありますので。
例え多重債務者で回収リスクが高くとも、最終的には政府が代位弁済してくれるから問題ない...そんな安易な考えでロクな審査もせずバンバン貸し出しているのかもしれませんね。