ホテルの競売物量が前年比66%増となっています。逆に落札率は低下しており、買いたたかれている状態です。
理由としては観光業不振があります。
韓国は今年9月に行われた日中韓3ヵ国の観光担当長官会談で「観光業の均衡成長に向けた協力」という意味のよく分からない話を持ち出すほど観光客の伸びがイマイチです。(訪日韓国人と訪韓日本人に約3倍の差がある)
それに加えて分業型ホテルの供給過多がありました。不動産PFと家計負債という二重の借金で建設業を回すという経済モデルの弊害がここにも表れてきたわけです。
ソウル経済の記事からです。
宿泊施設競売66%増加...観光業の低迷で売却率が急上昇
(前略)
23日、ジジオークションによると、年明けから今年9月まで行われた競売物件のうち、宿泊施設は計2097件で昨年同期(1259件)比66.56%増加したものと集計された。
宿泊施設のオークションは急増している。2022年1373件だった宿泊施設競売は昨年1803件に増えたのに続き、今年8月1838件を記録し、昨年1年間の全体件数を越えた。
競売にかけられる物件は急速に増えているが、落札率は急落している。 宿泊施設の競売落札率は2019年22.2%を記録したのに続き、以後もずっと20%を上回り、2022年には26%まで上がった。しかし、昨年18.7%に下落したのに続き、今年9月には17.4%で1.3%ポイントも下落した。
競売物件が増え売却価格率も下落している。 2022年に65.6%を記録した売却価率は昨年55.9%、今年55.1%に下がった。実際、江原道旌善郡に所在するあるリゾート1棟は約8億6200万ウォンで競売が開始されたが5回も流札され、15日に約1億4400万ウォンで落札された。約21億ウォンの鑑定価格を受け取った光州のあるホテルも数回の流札の末、今年8月、5億3000万ウォンで落札された。
(後略)
ソウル経済「숙박시설 경매 66% 증가…관광업 침체에 매각률 뚝(宿泊施設競売66%増加···観光業の低迷で売却率が急上昇)」より一部抜粋
記事では専門家(何の専門家なのかよく分かりませんが...)の話として、現状はまだ「宿泊施設」が競売に占める割合が大きい段階だけれども、今後「生活宿泊施設(オフィステル)」にも拡散する可能性があると述べています。
不動産PFで問題が指摘されているのもオフィステルです。実際は居住目的であっても、法律上は「住居」と見なされていないため金融支援が受けられていないという話です。