ここ連日、サムスン電子の株価関連の記事が必ず掲載されます。それだけ韓国での注目度が高い企業ということなのでしょう。
ただ、残念ながら「良いニュース」ではありません。株価の下落傾向に歯止めが掛からず、「〇日連続」で外国人が売り越したという話です。
安値も連日更新されています。今日の終値5万6600ウォンは以下で紹介する記事では「4年9ヵ月ぶりに最も引く価格」とされています(※2022年にも割っているはずだが、どういう意図なのかよく分からない)。 まあ、株価が反騰するような材料が無いのですから上がるわけもないんですけれども。
デジタルタイムズの記事からです。
サムスン電子、連日「悪い新記録」...外国人投資家、32日の売り越しに「また」新安値
(前略)
24日、韓国取引所によると、サムスン電子の株価は前日比4.23%下がった5万6600ウォンで取引を終えた。 同日の終値は、サムスン電子の52週最安値だ。
一部の証券街ではサムスン電子の現在の株価がバリュエーション対比で過小評価されたと見ているが、投資家の評価は依然として否定的だった。
サムスン電子を最も否定的に見ている投資家は外国人だった。外国人は同日、サムスン電子の株式6545億ウォン分を売り越した。32取引日連続の売り越しとなっている。
先月3日から始まった外国人によるサムスン電子の売り越しは同日も続き、32日連続で新記録を更新した。この期間中に外国人が売却したサムスン電子の株式は計12兆5700億ウォンに達する。
(後略)
デジタルタイムズ「삼성전자, 연일 `나쁜 신기록`…外人 32일 순매도에 `또` 신저가(サムスン電子、連日「悪い新記録」...外国人投資家、32日の売り越しに「また」新安値)」より一部抜粋
サムスンとは対照的とされるのがSKハイニクスです。
取引開始前に第3四半期の売上高が17兆5731億ウォン、営業利益が7兆300億ウォンと発表され、取引中に株価が20万ウォンを超える場面がありました(終値は19万8200ウォン)。
韓国は(自称)「半導体強国」ですが、実質は「メモリ半導体強国」です。そしてサムスンとSKを分けたのはHBM(高帯域メモリ)市場シェアです。
サムスンの「出遅れ」は、2019年にHBMの研究開発チームを解散してしまったことが発端です。多分、それ以外にも色々と要因や読み違いはあったでしょうけれど、今のサムスンとSKの立場を決定的に分けたのは、やはりこの件が一番大きいでしょう。
しかしこれはあくまで結果論。とはいえ、たった一つの先行投資判断ミスでここまで差が出ることを考えると、ここでも利益を最大化するために「一極集中」が行われているのではないかという気がします。
こうしたイチかバチかの博打のような方針は、サムスン程の巨大企業が取るような方針としては不適切かと思うのですが...なんというか、こういう形で成功体験を積んでしまうと、一種の「依存症」になっちゃうんじゃないかと。上手く行ったときにドーパミンがドバっと出るので…考え過ぎでしょうか?