バリューアップ指数先物が11月に上場されるのを前に、バリューアップ指数の収益性を調べたところ、+1.9%と良好な成績だったそうです。
安定性も高く、収益性とリスクの相関関係をあらわすシャープ指数は0.09(1.0に近付くほど収益とリスクのバランスが成り立つ)です。なのにも関わらず、金融街では大口機関の資金は集まらないとの見方が高いとのこと。「機関投資家の目に果たして魅力的に見えているのか?」という点にまだまだ疑問の余地があるからのようです。
ファイナンシャルニュースの記事からです。
「忘れられた指数」KRX100と似ている...機関も魅力がなく投資も躊躇
(前略)
29日、ファイナンシャルニュースが韓国取引所データ基準でコリアバリューアップ指数と既存主要指数の収益性および安定性などを比較した結果、コリアバリューアップ指数は比較的良好な成績を収めていることが分かった。コリアバリューアップ指数がスタートした9月30日から10月28日までコリアバリューアップ指数の収益率は1.9%だ。比較される指数の中で唯一収益を上げた。このほか、同期間、コスピ(-4.46%)、コスピ200(-2.61%)、KRX300(-4.11%)などは損失を被った。
安定性も比較的高かった。同期間、コリアバリューアップ指数のシャープ指数は0.09である反面、コスピは-0.25、コスピ200は-0.14、KRX300は-0.21などだ。シャープ指数は投資収益とリスクの間の相関性を測定する指標であり、数字が高いほど魅力的な投資戦略と評価される。
ただ、11月にバリューアップ指数先物が上場され、コリアバリューアップETFが上場されるものと予想されるが、初期資金投資規模に対する疑問は依然として残っている。
(中略)
ユアンタ証券のコ・ギョンボム研究員は「指数ETF上場に対する市場期待値が高い方だが、収益機関の参加が伴わず取引所の自主的推進事項と見るならば、国内運用レベルで期待値は多少低くする必要がある」として「バリューアップ指数に対する関心と収益機関参加などを勘案すれば初期ETF運用資産(AUM)は3000億~4000億ウォン程度が合理的」と分析した。
国内主要ベンチマーク指数に挙げられるKOSPI200とは異なり、コスダック銘柄が含まれ、銘柄別比重限度を最大15%に決め、年金基金投資を受けるのにさらに不利になったという評価も出ている。
(中略)
コリアバリューアップ指数の場合、政策効果のために発足しただけに政府が積極的に後押ししている。だが「一時期待」に効果が止まったまま動力が消える恐れがあるという憂慮感が高まっている。
(後略)
ファイナンシャルニュース「'잊힌 지수' KRX100과 비슷…기관도 매력 없어 투자 머뭇 [갈길 먼 코리아 밸류업지수](「忘れられた指数」KRX100と似ている...機関も魅力がなく投資も躊躇)」より一部抜粋
こればっかりはフタを開けてみないことには何とも言えないものがありますが...まあ、私なら様子見しますね。
今月上旬の韓国国債WGBI編入の際もそうでしたけど、「肩書」や「看板」が上がったことで資金が無条件に流入してくるという考えがあるような気がしてなりません。
結局のところ、資金流入が起こるのは「条件」を満たしているかどうかが肝要です。条件とは、もちろん儲かるか否かも大事ですけど、韓国市場「以外」のところに資金を入れられない状況というのも必要です。
もし韓国以外の市場で、韓国以上に経済的に安定していてリスクが低く、コリア・バリューアップ指数先物並みに収益性のある銘柄があれば、当然そっちに資金は流れて韓国は見向きもされないでしょう。