人も金も韓国から米国へ...という話

先月の下旬に、人口10万人あたりの高級人材流出が2023年基準で韓国は日本の13倍、中国の11倍となっているとの話をご紹介しました。将来的にこの流出が知的産業に大きく影響するかもしれないという話でした。

このときは米国で、高熟練・高学歴人材を対象に発給される就職ビザ(EB-1・2)に関するものだったのですが、その後、発表されたEB-5(投資ビザ)のデータでも韓国からの流出が深刻であることが読み取れます。
また、韓国預託決済院が発表した統計によると、韓国内の米国株式保有額が初めて1000億ドルを突破したとのことです。昨年は680億だったので、このペースでいけば倍以上に増えます。

 



マネートゥデイの記事からです。

韓国を離れるアリたち…米国株を買い込むと「1000億ドル突破」


(前略)

11日、韓国預託決済院の統計によると、国内投資家の米国株式保管額は7日基準で1013億6570万5812ドルとなった。預託院が関連統計を集計し始めた2011年以来、最大値だ。国内投資家の米国株式保管額は統計集計以来、2022年の1年を除いては毎年増えてきた。

特に最近、米国の株式保管額が急増した。国内投資家の米国株保管額は昨年680億2349万ドル(約94兆8587億ウォン)だったが、1年も経たないうちに49%増えた。今月も1日基準で914億2933万ドル(約127兆4799億ウォン)から1週間で100億ドル(約13兆9430億ウォン)近く増えた。

(中略)

証券街では当分、米国証券市場のラリーが続くものと見ている。サムスン証券のソ·ジョンフン研究員は「米国証券市場に短期過熱にともなう差益実現と金利上昇にともなうバリュエーション負担があるが、堅調なファンダメンタルと彼らに向かうグローバル流動性を勘案すれば下方危険は大きくないだろう」と見た。

投資家らは米国とは対照的に、国内証券市場では足を抜いている。韓国取引所の統計によると、国内証券市場の一日平均取引代金は今年1月19兆3730億ウォン台から11月1日~11日基準で16兆30億ウォン台に大幅減少した。証券市場待機資金と見られる投資家預託金も1月2日基準で59兆ウォン台から8日、49兆ウォン台に下がった。

今年に入ってコスピ指数がすでに5%台に落ちたが、証券街の展望も明るくない。 ハンファ投資証券のキム・スヨン研究員は「国内株式市場は今後もボックス圏に留まるだろう」とし「サムスン電子を中心に半導体が外国人売り物をむかえているが、底をつくのにエネルギーを使うのは非効率的だという判断だ。 業績見通しの下方修正が止まり、輸出増加率が反転すると見られる時に悩んでも十分だ」と話した。



マネートゥデイ「한국 떠나는 개미들…미국 주식 사들이더니 "1000억달러 돌파"(韓国を離れるアリたち…米国株を買い込むと「1000億ドル突破」)」より一部抜粋

韓国からの(韓国人による)資金流出は別の角度からも確認できます。
以前も別件(高級人材流出)で見たEビザという移民ビザです。この中のEB-5は「投資移民ビザ」と呼ばれ、一定の条件を満たす投資家(105万ドル以上の直接投資や100人以上の米国人雇用と80万ドル以上の直接投資など)に対して永住権を与えるものです。

国務省の発表数値によると、韓国人に対する発給数が1年で2倍以上に増えています。

 



毎日経済の記事からです。

【単独】「このままじゃ韓国は滅びる」...人も金も米国に大脱出、何が起こったのか


(前略)

10日、米国務省によると、昨年(米国会計年度基準)、在韓米領事館が投資移民(EB-5)ビザを発給した件数は365件だ。2022年の171件より2倍以上増えた。今年6月の1ヵ月間、投資移民ビザを発給した件数だけで105件で、平年水準をはるかに上回った。投資移民ビザを申請した件数ははるかに多い。

米国の投資移民ビザ発給の国別順位で、今年の韓国は中国、ベトナム、インド、台湾に次いで5位だ。莫大な相続・贈与税負担に疲れたスーパーリッチが税金負担が少ない海外に目を向けているという分析が支配的だ。韓国の相続税最高税率は60%(筆頭株主の割増を含む)で、世界で最も高い水準だ。

(後略)



毎日経済「[단독] “이러다 한국 망한다”…사람도 돈도 미국으로 대탈출, 무슨 일(【単独】「このままじゃ韓国は滅びる」...人も金も米国に大脱出、何が起こったのか)」より一部抜粋

何が起こったのか、と言いますが、見たまんまです。
あえて付け加えるとするなら、相続税負担だけが原因ではないだろうということです。韓国の市場から資金が抜けていくことからも分かるように、今現状の韓国は「儲からない国」です。経済政策もパッとしません。韓国政府は「バリューアップ」と言い続けていれば解決すると思っているようですが、そんなんだからお金も人も去るんです。

歴史上、凶事の際に半島国家人が国を捨てて亡命することは何度もありました。
日本にも古くは高麗人が亡命していますし、日韓併合時には満州に亡命した人もいます。韓国が正当性を主張する臨時政府だって亡命政府です。
(逆に日本人が他国に亡命というのは、テ〇リスト以外ではほぼ聞きませんので、このあたりが海に閉ざされた島国と大陸と地続きの半島国家との感覚的な違いでしょう)

今も同じことが起こっているだけです。
しかし、こうやって逃れることが出来る人たちは、今も昔も一部の特権階級とお金持ちというだけのことです。